エンジニアの気持ちを汲み取って採用することは難しいのでしょうか? エンジニアのみなさんが考える「理想的なエンジニア採用」を教えてください 〈連載 第1回〉

「エンジニアと採用」について全4回の連載が始まります。はてなブログとトピックと連動して、インタラクティブに展開する新企画。みなさんが考える「理想的なエンジニア採用」を教えてください。(編集部)

先日、「エンジニアは自分のキャリアのためにもブログを書いた方がいい(できれば、はてなブログに)」という寄稿をした、クリエイティブディレクターのサカタカツミ(id:KatsumiSakataid:KatsumiSakata)です。

最近では、エンジニア採用について書く機会が増えてしまって、技術評論社にて「なぜ,エンジニアの採用は難しいのか?」なる連載を始める始末。こう書いてしまうと、理想的なエンジニア採用に関する完璧な答えを持っているように思われるかもしれませんが、まったくそうではありません。

エンジニアの転職は売り手市場?

データ的な話をしますと、プログラマを中心としたITエンジニア領域では、ずいぶん前から「人が足りない!」と大騒ぎになっていますが、この騒ぎは一向に解消されません。求人倍率を見ても、数倍から数十倍という数字が踊っています。エンジニアの皆さんにとって、いまや完全に売り手市場。

ところが、エンジニアの転職は簡単なのかというと、そんなこともないのが現実。売り手市場だからと勢いづいて転職活動を始めても、なかなか就職できないという悲劇が多数起きています。

ある企業の採用担当者に言わせると「応募はたくさんあります。履歴も華やかな人が多い。けれども、実際に採用しようと思わせる人は、その中にはほとんどいません」とのこと。今をときめくエンジニアオリエンティッドな企業でも、似たような話をゴロゴロ聞きます。

古くて新しい「ミスマッチ」はなぜ起きる?

人材業界では、このような状態を「ミスマッチ」と極めてシンプルかつ当たり前の言葉で表現しています。が、古くて新しい課題であるミスマッチ。どうしてそんなことが、起きてしまうのでしょうか。

採用担当者、つまり非エンジニア領域の人たちの意見は、決まっています。

  • 求めるスキルがない
  • 所有しているスキルと給与が見合っていない
  • コンピテンシーが足りない

といったところでしょうか。

また、それ以前に公募=求人広告を出して、履歴書などを送ってもらう仕組み)や、斡旋=人材紹介会社に依頼し、登録している人を紹介してもらう仕組み)など、人を採用する従来の仕組みでは、どうもエンジニアは採れないらしいという困った事態になっているのです。

ここまで読んでお気づきになった方も多いと思うのですが、エンジニア採用といっても、既存の採用サービスや仕組みと違ったものはほとんどなく、また、「エンジニア目線で見た採用」という観点も少ないということ。

エンジニアも普通に就職するのだから、従来の就職や転職の仕組みで何が問題あるの? という声も聞こえてきそうです。確かに、今まではみんなそう考えてきました。しかし、どうやらそれは間違いだったようです。

エンジニアを知っていれば採用できるのか?

一方で、エンジニアだけの企業、つまり「エンジニアによるエンジニアのための採用」を取り入れている企業でも、それほどうまく採用できているわけではありません。

さすがにエンジニアだけあって友人にもエンジニアが多く、そのツテをたどって採用に成功というケースもありますが、それも一定の量を超えるとさすがに難しくなります。そこで、既存のサービスを利用してスケールアップを狙うのですが、やはり既存の仕組みを利用するタイミングでは苦戦してしまうのです。

エンジニアのことを知り尽くしている人たちであっても、エンジニアの気持ちを汲み取って採用をするのは難しい。となると、もはや企業はエンジニアの採用ができないのかもしれない、と思ってしまいます。

こういう意見には、当然のように「高い給料を払うと言えばエンジニアは集まるさ」とか「有名企業が『誰でも採用します』って言えば集まるんじゃね?」という声が聞こえてきそうです。それはそれでひとつのご意見としてうかがうとして、もっと画期的な仕組みはないのでしょうか?

Imperial Recruitment
Imperial Recruitment by pasukaru76, on Flickr

エンジニアのみなさんはどう考えますか?

そういった話を、はてなで美味しいランチをいただきながらしていたところ「採用に興味を持っているエンジニアの方も多いので、はてなブログでエンジニアのブロガーさんと一緒に考えてみませんか?」ということになりました。

先日の「はてな エンジニアブロガー祭り」でも転職の話題がありましたが、エンジニアブロガーのみなさんにエンジニアが考える理想的な採用を書いてもらえば、ユニークな仕組みも出てくるかもしれない。言ってしまえば「エンジニア採用はエンジニアの手で」という感じでしょうか。

エンジニアブロガーが考える新しいエンジニア採用、もしくは、いまのエンジニア採用のダメダメな点。俺が社長だったら、採用担当者だったら、こんなエンジニア採用をやってやるぜ! などなど。ブログに「理想的なエンジニア採用」を投稿してください。そのエントリーを題材に、次回の展開を考えていきます。

まあ、要は「自分の隣に座る人は、自分で採用する時代だ」と採用担当者に言ってやりたい、という話です。ユルユルと革命を、って感じで。

本連載は、サカタカツミさんによる寄稿にブログのトピックを組み合わせ、インタラクティブに展開する新しい試みです。元記事に言及できるブログメディアの特徴を活かして、今回の記事をもとにブログを書いていただき、その投稿をもとに次回の記事が書かれます。

みなさんが考える「理想的なエンジニア採用」の投稿をお待ちしています。

トピック「理想的なエンジニア採用」はこちら

次回は1月中旬の更新を予定しています。(編集部)