ここに目をつけるのか! という驚き
看板、ブロック塀、公衆電話、マンホール、張り紙……。路上から見ることのできるすべてのものを観察対象とする「路上観察」。はてなブログにも数多くの「路上観察」エントリーが投稿されています。
一見すると誰でもできそうな営みですが、「こんなところに目をつけるのか!」と、観察者にしかない視点を見つけることに、「路上観察」エントリーのおもしろさがあるような気がします。
観察者のユニークな視点を読み取ることができる「路上観察」の記録を、ピックアップして紹介します。
- 「自転車のピクトグラム」をおもしろがる
- 「公衆電話」の銀色のボタンをみるとテンションが上がる
- 「犬糞看板」で旅に来たことを実感する
- 「ご自由にお持ちください」から人生を想像する
- 路上観察に関するグループ
- 今回紹介したブログ
「自転車のピクトグラム」をおもしろがる
街中にあふれる「自転車のピクトグラム」に着目した id:anteater8888888888 さん。普段はじっくりと見ることの少ない記号ですが、細部を観察してみると「自転車ってこんな形だったけ」「この自転車はちゃんと走れるのだろうか?」など、ついツッコミをいれたくなるポイントを見つけられるようです。
「路面に描かれたピクトグラムは○○な傾向にある」「京都のピクトグラムは○○が多い」など、自転車のピクトグラムをおもしろがる anteater8888888888 さんが発見した特徴が挙げられています。
ピクトグラムは最小限の線と図形で作られているためか,漢字のようにゲシュタルト崩壊が起こりやすいみたいだ。さらに,自転車という多くの人が知っているけど構造を細部までよく覚えていないモノだと特にゲシュ壊(注:ゲシュタルト崩壊)しやすいのではないか。
自転車のピクトグラムをおもしろがる - ありくいブログ
「公衆電話」の銀色のボタンをみるとテンションが上がる
こちらは「公衆電話をなんとなく撮ることが増えた」という ユ(id:cheeee121)さんが、公衆電話の写真を列挙するエントリー。各写真に添えられたコメントの言葉選びがどれも素敵で、ずんずん読み進めてしまいます!
「相変わらずかっこいいし、やっぱり銀色のボタンのやつみるとテンションが上がる!」と、銀色のボタンの公衆電話への並々ならぬ思いをつづる ユ さん。この記事を読んで以降、街中で公衆電話を見かけると、それが銀色のボタンかそうでないか気にするようになりました。
続編の「公衆電話のつづき - おなか」と併せて、ぜひ読んでみてください。
公衆電話そのものよりも、公衆電話のためだけに設けられた空間や佇まいに、オ〜〜と思うことが多い、普段意識してないだけで、まだまだそこらじゅうに、必要なものとして、きっとこれからもずっと当たり前に存在していくのだろうな、してほしいな
ワープ・感覚 - おなか
「犬糞看板」で旅に来たことを実感する
2007年から、発見した「犬糞看板」を投稿している id:kamemochi さん。こちらで紹介しているのは、旅先で撮影した「犬糞看板」をまとめた記事です。「『ああ、旅に来たな~』と実感するのは、『知らない政治家のポスターを見たとき』と『知らない犬糞看板に出会ったとき』でしょう」という書き出しから、kamemochi さんのベテラン感が漂います。
カテゴリー「犬お断り・犬糞系」から、膨大な量の「犬糞看板」記事を読むことができます! 収集しているものを見つけるたびに気軽に投稿することが、 kamemochi さんの路上観察が長続きしているゆえんなのかもしれません。
「犬糞看板」のほかにも、いわゆるカラーコーンと呼ばれている「パイロン」や、視線が描かれた「まなざしちゃん」などが記録されています。
「ご自由にお持ちください」から人生を想像する
あわうみ(id:tenyard)さんは、玄関先で見かける「ご自由にお持ちください」の観察を続けるうちに、そのラインアップから「元の持ち主や道具の『人生』がすけて見えてくる」ことを発見しました。
そんな あわうみ さんが、住宅地で見つけた「ご自由にお持ちください」から、想像力を働かせてそこに眠る物語を掘り起こす、ユニークな路上観察エントリーです。
まだまだ読みたい「路上観察」
上では紹介しきれなかった「路上観察」にまつわる記事をピックアップしました!
今回紹介したブログ
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中村碧
2001年岐阜生まれ、京都の大学生です。規則正しい生活を心がけています。朝起きたらまずはじめに購読リストを確認しています。