2022年に読んでよかった本はなんですか? はてなブロガーの「2022年ベスト本」まとめ

毎日さまざまな話題のエントリーが生まれるはてなブログの中から「旬な話題」をピックアップする企画「はてなブログで話題」。今回は「2022年ベスト本」をテーマに記事を紹介します。

2022年はどんな本を読みましたか?

2022年12月第5週のはてなブログランキング2023年1月第1週のはてなブログランキング を見てみると、2022年に読んでよかった本を紹介する記事がいくつも掲載されています。年末年始は1年間の読書を振り返るのにうってつけのタイミングですよね!

そんな「ベスト本」を紹介するエントリーは、まだまだたくさんはてなブログに投稿されています。読んだことのある本の感想を読むのはもちろん楽しいですし、読んだことのない本の感想であってもこれから読みたい本を決めるための手引きとなりそうです。

この特集では「2022年ベスト本」をテーマに、はてなブロガーたちの2022年に読んでよかった本をご紹介します。

雑誌

『生活の批評誌』no.5「そのまま書く」のよりよいこじらせ方

私自身は書きものが好きで、自分自身の話もたまに書く。公開するときはいつも言葉が読み手を深く刺すことを恐れながら、おそるおそるアップロードボタンを押す。あのわだかまりは、そんなきわどい行為を誰かに課し、あまつさえ最初の読み手であり企画編集者である私のために「書かせ」る心苦しさだったかもしれない。

2022年の読書記録 - 軽くて重い

「読んで良かったなあ」「2022年の記録として残しておきたい」と思った本をリストアップした いなだ易(id:penpenbros)さん。「小説」や「漫画」などいくつかのカテゴリーごとに、23冊の本を紹介しています。

「フィクション以外」のうちの1冊として、『生活の批評誌』no.5「『そのまま書く』のよりよいこじらせ方」が挙げられています。本誌の企画・編集を務める依田那美紀さんによる記事「幸福の表明を破る」を読んで、自身の所属する同人サークルで抱いた「あの感覚」を思い出したといいます。

penpenbros.hatenablog.com

哲学・心理学

『現代思想入門』

本書は、現代思想について学びたい人が最初に読むべき一冊である。

2022年のおすすめ本 - 備忘録

roz(id:duva)さんは「2022年に読んだ本の中で、特に良かったもの」として、千葉雅也『現代思想入門』(講談社)を挙げています。

「説明の明晰さと親切さの両立」をしているという本書について、「現代思想に関する日本語で書かれた一つの到達点といっても過言ではないだろう」と言葉を寄せています。

roz.hatenablog.com

『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?』

想像以上の不合理な結果に「そんなことある⁉」と思わせられながらも、錯覚や思い込みの影響がどのようにあるかについて納得の説明をしてくれる。

今年に読んでよかった「ニンゲンの不合理と付き合う」ための本まとめ (今年じゃないのもちょっとあり) - フジイユウジ::ドットネット

「ニンゲン的な原理や不合理と付き合うための本」をよく読んだという フジイユウジ(id:fujii_yuji)さん。「人間の原理的なところを説明した」本として、ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?』(早川書房)を取り上げています。

「本をよく積みます」という フジイユウジ(id:fujii_yuji)さんは、毎週土曜日の朝に積読を読む会をオンラインで開催しているのだとか。同じ本ではなくても、定期的に誰かと一緒に本を読む機会を設けることで、読書のモチベーションが長続きしそうです!

fujii-yuji.net

 

自然科学・社会科学

『ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ』

本書は人間の視覚について、新しい視点を与えてくれる。人間の視覚にまつわる過去の定説を覆し、新しく挑戦的な4つの仮説を提示するのだ。いや、ここは本書に倣って「4つの能力」と言うべきか。

2022年下半期に読んで面白かった本5選 - 本しゃぶり

「2022年下半期に読んで面白かった本」を取り上げる 骨しゃぶり(id:honeshabri)さんのエントリー。「物事を多面的な視点から捉える重要性」を、マーク・チャンギージー『ヒトの目、驚異の進化 視覚革命が文明を生んだ』(早川書房)から学んだと語っています。

上半期に読んで面白かった本はこちらのリンクからどうぞ!

honeshabri.hatenablog.com

『運動の神話』

われわれが「健康のために」運動をしたいと思えなくてもそれが当然。運動は楽しいものではないのだから──という前提で議論が進行していく。

われわれは運動をするために進化してきたわけではない──『運動の神話』 - 基本読書

2022年のテーマのひとつは「健康」であったという 冬木糸一(id:huyukiitoichi)さんは、ダニエル・E・リーバーマン『運動の神話』(早川書房)を、2022年の「おもしろかった本」の1冊として挙げています。

本書を読むことで「運動習慣の重要性と、週に何分、どの程度の強度の運動をするのが最適なのか」知ることができたうえ、運動へのモチベーションも上がったといいます。

本書の詳しい感想はこちらのリンクからどうぞ!

huyukiitoichi.hatenadiary.jp

漫画・評論集

『香山哲のプロジェクト発酵記』

やる気とか雰囲気とか流れとかでなんとなくやるのではなく、徹底的に前提条件を整備するのが好きな感じで、その整備っぷりが突き抜けているので楽しい。

面白かった本2022 - phaの日記

2014年から毎年公開されている pha(id:pha)さんの「今年面白かった本を紹介する恒例の記事」。2022年は、漫画やエッセイ、小説、歌集など、23冊の本が紹介されています。

「何か新しいことを始めるときに参考になる本」と取り上げるのは、香山哲『香山哲のプロジェクト発酵記』(イースト・プレス)。「漫画の連載をする前の、連載の準備についてを、連載にした」という本書では、あるプロジェクトを進行させていくための過程が漫画で表現されているそうです。

pha.hateblo.jp

『「その他の外国文学」の翻訳者』

自分の視座がどこからのものなのか、常に立ち返るようにしたいと思う。

2022よかった本 - すべては漂っている

id:west_wing さんは、2022年に読んだ70冊の本から、「未だに強く印象に残っているもの」「特に読んでよかったと思うもの」として、3冊をピックアップしています。

「比較的話者の少ない言語の翻訳業をされている方々の語り」が集められている、白水社編集部編『「その他の外国文学」の翻訳者』(白水社)が、「しばしば読み返したい」作品として紹介されています。

west-wing.hateblo.jp

文学

『N/A』

はじめは、湿度のある人間関係の描写と、主人公の苦しい心の声に、もうなんも言えない!うわあああああ!おしまいだああああああ!という打ちのめされた。わかるわかる。どこまでも絶望。

2022年に読んだ本 - タカオブログ

「2022年はけっこう本を読めた」という id:asagaya_sisters さんは、「よみもの系」「かしこい系」「小説」からそれぞれベスト3を選出しています。

「小説ベスト3」のうちの1冊として挙げているのは、年森瑛『N/A』(文藝春秋)。「読後しばらく動けず、なんとか帰宅したあともぜんぜん飯が喉を通らなかった」と、衝撃的な読書体験をつづっています。

taco2mami.hatenablog.jp

『あらくれ・新世帯』

「あらくれ」は1915年に『讀賣新聞』で約100回にわたって連載されたが、毎回毎回主人公のお島が周囲の干渉に対して癇癪を起こし、その自己主張が当時の読者にも毎日強烈な印象を与えたことであろう。お島は養家からの結婚相手を拒絶して養家を出、日本中を彷徨しながら不甲斐ない男たちとの交流の傍ら自らの商売の道を切り開いていく。

2022年に読んだ本ベストテン - Дама с Рилаккумой

「2022年に読んだ本ベストテン」を記録する id:theladywiththedog さん。ベスト1として、徳田秋声『あらくれ・新世帯』(岩波文庫)を挙げ、「今日的な意味において紛れもなくフェミニズム文学であり、アクチュアルな意味合いで読み直されなければいけない作品」であると語っています。

記事末尾に掲載されている「その他のよかった本」もお見逃しなく!

theladywiththedog.hatenablog.com

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

本作は単なる宇宙冒険譚ではないし、おもしろい未来技術があるわけでもない。他の優れたSFと同様に現代社会とは異なるコードが存在する空間を語ることによって、現代を描き出している。

2022年面白かった本ベスト3 - Think Wild

migrashi(id:tax1729)さんは、「今年もっとも注目されたSF小説」として、アンディ・ウィアー『プロジェクト・ヘイル・メアリー』(早川書房)を紹介しています。

作者の「作風である皮肉屋でユーモラスな文章」と「SFのハードな部分」が融和されていると、本作の魅力について語っています。

www.koto-yumin.com

『惑う星』

いやいや、これこそフィクションの力なのだと思い直す。ぼくたちはこの小説をまえに戸惑うことができる。望遠鏡がなくても、fMRIがなくても、新しい惑星をつくることができる。そこに降り立ってすみずみまで探索をすれば、子供は想像力を羽ばたかせ、良い夢をみることができる。それはすごい力だと思う。

リチャード・パワーズ『惑う星』 - 連想読書日記

こちらは「2022年下半期に読んだ本」から、フィクションとノンフィクションそれぞれ5冊を紹介する id:kinob5 さんの記事。最初に紹介されているのは、リチャード・パワーズ『惑う星』(新潮社)です。

「言葉やフィクションのもつ力」を体感したことをつづる読書感想エントリーはこちらのリンクからどうぞ!

kinob5.hatenablog.com

もっと読みたい! 「2022年ベスト本」エントリー

まだまだあります「2022年ベスト本」! 上記では紹介しきれなかった記事をリストアップしました。


ちなみに、わたしの「2022年ベスト本」のひとつは、荒川洋治『日記をつける』(岩波書店)です。

筆者は、人は日記をつけるときに「自分をよく見せたりする」ため、「感情面のできごとについてはいつもほんのちょっとだけ、事実と、ずれたものになっている」と語ります。たしかに、特にブログで日記を公開するとき、ほんとうのことから少しだけ離れたことを書いてしまいますね......。



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By 中村碧
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中村碧

2001年岐阜生まれ。京都の大学生。気さく。規則正しい生活を送ることが得意です。好きなブログが更新されるたびニンマリしています。