海外ひとり旅好きが見た「この国のトイレがすごい」【私の偏愛】

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はてなブログは、「書きたい」気持ちに応えるブログサービス。ささいな日常や忘れらない出来事を綴るブログだけでなく、「推しへの思い」や「好きな映画の感想」「お笑いの分析」など、趣味や好きなものへの思いを言葉にするブログも数多く見られます。

そこで、週刊はてなブログでは「好きなもの・こと」についてつづるはてなブロガーに、その思いを語っていただく連載【わたしの偏愛】を実施。

第6回となる今回は、「旅するトナカイ」のトナカイフサコさん (id:i--o) に「海外のすごいトイレ」について寄稿いただきました。トナカイフサコさんはヨーロッパやアジアを一人で回るほどの旅好きで、旅行先での出来事をユーモアを交えて漫画で紹介しています。今回は、過去に訪れた国の中から選りすぐりの「トイレ」を紹介。日本では味わえない貴重なトイレの体験エピソードから、各国のトイレ事情まで詳しく描いていただきました。

海外旅行になかなか行けない日々が続く昨今、旅行好きの皆さま、いかがお過ごしでしょうか。トナカイフサコと申します。

社会人になってから海外旅行にハマり、これまでに行った国はヨーロッパを中心に15カ国ほど。日常の仕事や人間関係から遠く離れるために一人での旅を楽しんでいます。ただしドジの星の元に生まれた私のひとり旅はドタバタ体験がつきものです。

そんな体験を皆さんに読んで笑っていただこう、そして私の失敗を他の旅行者の方の役に立てていただこう、という思いからブログで漫画を描き始めました。

www.fusakonoblog.com

さて、いろいろな国の話を描く中で欠かせないのが海外のトイレ情報。

なぜなら私は、水分とストレスが膀胱に直結するタイプで、道も分からず、言葉も通じず、荷物も多い海外旅行においてトイレの情報は最重要だからです。

旅のバイブル『地球の歩き方』には末尾のページにトイレ情報が掲載されています。目的地へ向かう飛行機でそのページをチェックするのが私のルーティン。それでも、これまでにトイレの場所や使用方法が分からず、ギリギリの攻防を何度か経験しました。

そんな経験をもとに、今この瞬間、世界のどこかで困っているトイレ困窮者の方に、インターネットの海を渡って届いて欲しい!と祈る思いでブログにもトイレ話を描いています。

いろいろとトイレで苦労もしてきた私ですが、旅を重ねていくにつれて、各国のトイレを訪ねることが旅の楽しみの一つになっていきました。トイレ利用中は自分もそれどころではないのですが、後から思い返して「どうしてあんなトイレを作ったんだ……?」と考え始めると、トイレの様式がその国の文化・習慣とクロスオーバーして楽しい発見があるのです。

というわけで、今回は光栄にも「私の偏愛」について語る場をいただいたので、興味深かった3カ国のトイレを漫画と文章でご紹介します。

【漫画】トナカイフサコの海外トイレ総集編!

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「ぼっとん式」から異なる進化をとげたタイのトイレ

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チェンマイにあるお寺、ワット・チェディ・ルアン。仏教信仰が篤いタイの寺院は、観光客にも人気

日本にも「和式トイレ」と「洋式トイレ」があるように、タイでも旧式の「しゃがむタイプのトイレ」と「洋式トイレ」が混在しています。

私が訪れたのは首都・バンコクと古都・チェンマイですが、地域や施設のランクによってトイレのタイプも異なるので(高級店ではペーパーを流して良いパターンもあります)、一度の旅でいろいろなトイレを体験できました。

タイの旧式トイレには水が貼った桶が設置されおり、お尻を洗う文化は古くからあるようです。その文化が、シャワー型のウォシュレット(ウォーターガンと呼ぶようです)という形で進化していったんだそう。

ウォーターガンも、古びたものからメタリックでナウいものまであって、これ自体も年を経てマイナーチェンジしていることがうかがえます。

海外に行くとなかなかウォシュレット付きトイレを見かけないので、タイのトイレはウォシュレット派にとって最高の国かもしれません。

ちなみに「便座が外されたトイレ」は、タイだけでなく他の国でも目撃情報があります。各国共通の「トイレあるある」なのかもしれませんね。

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ワット・チェディ・ルアン寺院。古都・チェンマイには仏教寺院がたくさんあります

クロアチアのトイレは「清掃員」目線で進化を遂げた?

イタリアのすぐ対岸、東ヨーロッパに位置するクロアチアは長い内戦の歴史がありますが、西洋と東洋の文化が合流する地で生まれた数々の美しい建物が今も残ります。

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観光地として人気のドブロヴニク(私が知る中で最も「声に出して読めない」都市)。海に浮かぶ要塞都市はオレンジ煉瓦で統一されていて、まるでジブリの世界

クロアチアの公共トイレは有料のところが多く、大体ワンコイン*1で使えます。私が旅したのは2013年なのでもうずいぶん前ですが、当時は現金(コイン)しか使えないトイレが多かったので小銭は常備必須でした。

当時は清掃をされる集金係の方が管理されていましたが、今ではコインを入れれば鍵が開いて、便座清掃もオートになっているという全自動公共トイレが導入されているようです。

ちなみにどんな感じで回転・除菌するのか、見てみたい方はこちらの動画をどうぞ。(こちらはドイツのトイレですが、原理としてはこんな感じでした)

Robot - Self Cleaning Toilet Seat - Germany - YouTube

日本のトイレは利用者の快適性のために進化してきたように感じるのですが、クロアチアのトイレは集金・清掃といった管理者側の作業の自動化のために進化しているように思われます。進化の方向がそれぞれに異なるトイレ、比べるほどに興味深いですね。

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クロアチアの首都ザグレブは、キュートな街並みで治安も良く、食べ物もおいしいので、個人的に住んでみたいNo.1の都市

デザイン大国フィンランドのトイレはジェンダーにも配慮されて先進的

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北海道よりもさらに北に位置する、北欧の国フィンランド。写真は首都のシンボル、ヘルシンキ大聖堂を臨むショッピング街

フィンランドといえば世界幸福度ランキング1位の国として有名*2で、福祉国家・教育国家としても知られます。サウナ発祥の地としても近年話題ですね。ムーミン、マリメッコ、サンタクロース、『かもめ食堂』など日本人になじみ深い名物も多いです。ちなみに私の「トナカイフサコ」という名前も、初めて旅行記漫画を描いたのがフィンランド旅行記だったから……という、個人的に思い入れの強い国です。

また男女平等の国としても有名で、フィンランド語では「彼/彼女」を同じ単語(hän)で表すから男女平等になったんだ……なんていうジョークも生まれるほど。

そんなジェンダー先進国のフィンランドでは性的マイノリティーの方に配慮した、男女を区別しない「オールジェンダートイレ」がいくつも配備されています。

ヘルシンキ大学駅で見かけた「いきなり個室」のトイレは、使っていた際には「オールジェンダー」とは気づかず「通路にいきなり個室があるなんて、不思議だなぁ」と思った程度でした。実際のトイレ写真はこちらのブログに掲載されています。

japaneseinfinland.blogspot.com

2018年にオープンした図書館OODIには、「老若男女が同じ入り口から入る」というオールジェンダートイレがあります。

初めて利用した際は、正直、犯罪の心配もあってちょっと抵抗があったのですが……。実際はそんなに困ることもなく、普通のトイレと違わずに使用できました。

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OODIは美しい図書館として人気。全ての人のための場所、という理念を持ち、図書閲覧だけでなくキッズスペースやクリエイター向けの作業スペース、会議ブースやゲームルームまで完備

OODIのトイレ写真はこちらの記事に掲載されています。

esse-online.jp

フィンランドには前述した通り、昔からサウナを楽しむ文化があります。日本でいう温泉・銭湯のようにサウナが身近にあり、職場の同僚や研究室の仲間と親睦を深めるために男女混浴でサウナに入る……なんていうこともあるようです。

現地では「サウナには妖精がいる」と言われていて、サウナで悪いことをしてはいけない……つまり男女混浴であってもそうでなくても、人を不快にさせることをしてはいけない、という暗黙のルールが国民に広く根付いているそう。

もしかしたらこのルールがあるおかげでオールジェンダートイレが広がっているのかもしれないですね。

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フィンランドの伝統的なサウナ小屋。住人が手作りで小屋を建て、夏は隣接する湖、冬は雪の中が水風呂になっている

これからも世界のトイレに注目して

日本と似て非なる進化を遂げている各国のトイレ。ヒトが生活していくうえで、古より続く大切な行為を担う場所だからこそ、お国柄や文化が滲み出ているのかもしれません。今回は3カ国のトイレを紹介しましたが、まだまだ興味深いトイレを利用している国はたくさんあります。

なかなか話題にできないテーマだからこそ、旅行記漫画の中でこの面白さを共有したい! ということで、これからも各国のトイレを発信していきます。また安心して海外旅行が楽しめるようになったら、世界のトイレ探訪へと出かけたいと思います!

著者:トナカイフサコid:i--o

トナカイフサコ

旅行記漫画家。2017年に脱サラし、海外ひとり旅のエッセイ漫画をはてなブログで連載開始。2019年発売のフィンランド旅行記『はじめてフィンランド〜白夜と極夜 ひとり旅』(河出書房新社)は、全国学校図書館協議会の選定図書に選ばれている。
ブログ:旅するトナカイ
Twitter:@fusakonomanga


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*1:1クロアチア・クーナ(kn)=約17円

*2:国連による世界幸福度ランキングで4年連続1位!!

海老チャーハンへの愛が止まらない! 300店舗を訪れたわたしの「忘れられない名店」【わたしの偏愛】

はてなブログは、「書きたい」気持ちに応えるブログサービス。ささいな日常や忘れらない出来事をつづるブログだけでなく、「推しへの思い」や「好きな映画の感想」「お笑いの分析」など、趣味や好きなものへの思いを言葉にするブログも数多く見られます。

そこで、週刊はてなブログでは「好きなもの・こと」についてつづるはてなブロガーに、その思いを語っていただく【わたしの偏愛】を連載しています。

第5回となる今回は、「海老チャーハンだけ!中華・チャーハン炒飯ブログ」のK七(ケーナナ)さん (id:knana19)に寄稿いただきました。週3日以上は海老チャーハンを食べるというK七さん。海老チャーハンを食べるために訪れたお店が、6月に300店を突破しました。今回は「食べ歩いて知った海老チャーハンの世界」や「忘れられない名店エピソード」など、海老チャーハンへの愛を思う存分文章にしていただきました。食べたくなること間違いなし! です。

海老チャーハントップ画像

はじめまして。K七(ケーナナ)と申します。

2019年8月に海老チャーハンに特化したブログをスタートし、海老チャーハンを食べるために訪問したお店は、今年6月に300店を突破しました。

わたしは食に関わる仕事をしていますが、海老チャーハンに関わる仕事ではありません。難しいことは抜きで、普通のお客さん目線でブログを更新し続けています。

記事はなるべくシンプルに、海老チャーハンが引き立つように心掛けています。

🦐なぜ海老チャーハンだったのか

最初は雑記や書評のブログを書いていたのですが、あまり読まれず、ネタ探しに時間がかかっていました。「楽しく、長く続けたい!」「もっとたくさんの人に読まれたい!」。そんな思いでたどり着いたのが食レポでした。

食レポ」ブログにはいろいろな方がいますが、自分が好きなラーメンは特に書き手が多く、差別化したくて別のジャンルを探しました。

カレー、トンカツ……。中華では回鍋肉(ホイコーロー)なども候補にありました。

思いついたのが、中華屋さんでラーメンとセットで提供されるチャーハン。調べてみるとチャーハンにも先輩がいたのですが、見た目もいい海老チャーハンに絞ってみようと。半分勢いでした(笑)。「とりあえず何食か食べてみよう」とチャレンジしました。

そんなふうに始めたのですが、今では首都圏の海老チャーハンを週3日以上食べて、週3日でブログを更新するように。海老チャーハンは、わたしの「ライフワーク」になっています。

🦐食べ歩いて知った海老チャーハンの世界

海老チャーハンを何店も食べ歩いてみて、いくつか分かったことがあります。

どの中華屋さんにも海老チャーハンがあるとは限らない

最初はどんどん中華屋さんに行っていましたが、どこのお店にも必ず海老チャーハンがあるとは限りません。

10店舖中に1店舗あるかどうか、という地域もありました。海老チャーハンにたどり着くのは思いのほか大変でした。

お店に行ってから「海老チャーハンがない……」と分かることがあまりにも多かったので、事前にメニューを調べるようになりました。

そうやって調べた海老チャーハンを提供している店のリストはブログに掲載しています。

行きたい店リスト

海老チャーハンとチャーハンは「別物」

主張したいことがあります。それは、海老チャーハンとチャーハンは「別物」だということです。皆さんはどう思いますか?

チャーハンにあって、海老チャーハンにないもの、分かりますか?

それは「チャーシュー(煮豚、ハム)」の存在です。海老チャーハンは基本的に海老、玉子、ネギで構成されていて、チャーシューを入れている店は少ないのです。

下の2つの写真を見比べてください。チャーシューのありなしで、チャーハンの色合い、雰囲気は大きく違ってきますよね。

あざみ野「萬天」
チャーハンの例 ▶あざみ野「萬天」(2020年2月訪問)※現在は閉店

相模大野「昌龍飯店」
海老チャーハンの例 ▶相模大野「昌龍飯店」(2021年2月訪問)


「言われてみれば……」という話かもしれませんが、食べ歩いたからこその「発見」は楽しいものです。

メニューで判別できない五目チャーハンは「くせ者」

海老が入っているチャーハンというのは、海老チャーハン、海鮮チャーハン、五目チャーハンのだいたい3種類です。まれに、あんかけチャーハンという変わり種にも入っています。

この中で「くせ者」は五目チャーハン。海老が入っている店・入っていない店があって、メニューだけでは判断が難しいのです。

ですので、「食べログ」「Google マップ」「Retty」と、食レポの先輩方のあらゆる写真を調べて、五目チャーハンが海老入りかどうかをチェックしています。

困るのは「刻み海老」。写真でも確認できないことがあります。

🦐海老チャーハンの忘れられない名店エピソード

「おすすめのお店は?」「どのお店がおいしいの?」と聞かれることがあります。

東京で海老チャーハンを提供している超有名店といえば、荻窪の「中華徳大」、大井町の「萬来園」、目黒の「中華味一」、本駒込の「兆徳」、渋谷の「麗郷」あたりが思い浮かびます。人気店なので行列になっていることもあります。

あまりマスコミに取り上げられていないお店としては、田端の「新三陽」、西荻窪の「ちんとう」などでしょうか。

仕事柄、どのお店も生活のために懸命に料理を作っているのを知っているので、ランキングのような順位はつけないようにしています。

おいしいかどうかも大事ですが、お店の雰囲気が好きだったか・雰囲気を楽しめたかの方を大切にしています。

とはいえ、ぜひ皆さんにも海老チャーハンを食べてもらいたいので、今回は過去訪問した300店以上の中から、都内にある「忘れられない名店」をご紹介します。

町中華のお手本。三軒茶屋「新華楼」のエビやきめし

三軒茶屋「新華楼」

食べ歩きを始めて早い段階で伺ったお店です。しっとり系のチャーハンですが、米の食感はしっかり硬めです。海老は大ぶりで発色もいい。

まだブログの方向性が定まっていなくて、「大盛り」を頼んでしまったのですが、撮影した時の海老チャーハンの見栄えを考えると「並」の方がバランスがいい、と気付かせてくれたお店でもあります。

カウンター席がメインで、人とすれ違うのがギリギリの狭さ。席からは厨房の様子がうかがえます。東急世田谷線の線路沿い、踏切の脇にあるので、厨房の奥に走る電車が見え、警報音も楽しめます。

厨房と店内の息の合ったコンビネーションが良かったです。間違いなく雰囲気がいい、わたしの中で「町中華のお手本」になったお店の一つです。

「新華楼」(2019年9月訪問)

大きな海老がドカッ! 池尻大橋「鶏舎」のエビチャーハン

池尻大橋「鶏舎」

住宅地にある町中華で、地元の方が普段使いされているお店。ランチタイムは近隣で働く方が行列を作るようです。

麺類が有名ですが、海老チャーハンのレベルも高かったです。スパイシーに仕上げたチャーハンに大きな海老がドカッと陣取っています。食べ始めると手が止まりません。

気を付けないといけないのは、夏場はチャーハンの提供がストップすること。これから食べに行こうと思った方は事前に調べてみてください。

「鶏舎」(2020年6月訪問)

パラパラ玉子チャーハンの衝撃。稲荷町「栄来軒」の海老チャーハン

稲荷町「栄来軒」

最近人気のパラパラチャーハンで、わたしが衝撃を受けた町中華です。

近ごろ、BSの番組で紹介されましたが、並ばずに食べられるのがいいです。昭和33年創業の老舗で和室があります。

ベースになるのは、パラパラの玉子チャーハンで、そこに海老が入るタイプ。パサパサではなく、米の水分を保ったままコーティングされるのがポイントで、口と舌が喜ぶチャーハンです。

海老の質、海老の扱い方も、町中華のなかでトップクラスだと思いました。

「栄来軒」(2020年12月訪問)

🦐海老チャーハンブログでブロガーとの交流が生まれた

海老チャーハンブログをスタートしてから、他の食ブロガーさんとの交流がありました。

はてなブログでは、「家系ラーメンマン(https://iekei-ramenman.hatenablog.com/)」さん。

海老チャーハンの食べ歩きを始める前、本当は家系ラーメンをやりたかったんです(笑)。ただ、家系ラーメンマンさんのブログを見たら絶対に内容でかなわないと思いました。そんな方と今ではつながっているから不思議ですよね。

このほか、「いやさやらいでか(https://high-ho.hatenablog.com/)」さんには刺激を受けました。「~でしょう」というなんとも緩い表現がいい感じなんです。

🦐海老チャーハンを探す旅は終わらない

食べ歩きを始めてから約2年、300店という数字はあっさり突破したな、という感じです。まだ公開していない海老チャーハンのストックもあります。

先ほど紹介した「行きたい店リスト」には、首都圏の500以上の店舗を載せています。また、食べログで都内の海老チャーハンを調べると1,500件以上ヒットします。おそらく、都内だけでも1,000店舗以上は海老チャーハンを食べられる店が残っていると思います。

横浜中華街には約200店舗の中華料理店があるそうですが、実はまだ1店舗も取り上げていません。

そう考えると、海老チャーハンを探す旅はまだまだ終わりそうもありません。健康第一で続けていきたいです。

生活圏内にある海老チャーハンを伝えていきたい

フレンチやイタリアンだったら予約して食べに行くこともあるでしょうけど、町中華を、ましてや海老チャーハンを求めてわざわざ遠出する人はそんなに多くないでしょう。

だからわたしがなるべくいろいろな地域で海老チャーハンを食べて、ブログを書いて、皆さんの生活圏内にある海老チャーハンを知ってもらいたいと思っています。

記事ではお店の外観、食べる前のお皿、海老チャーハンのアップ、完食後のお皿を紹介するいうスタイルにしています。お店に行ってるような雰囲気を感じてほしいですね。

ぜひ皆さんも「海老チャーハンの世界」に足を踏み入れてみてください。

著者:K七id:knana19

K七

東京の食品会社で働く40代男性サラリーマン。将来の夢は、「海老チャーハンで日本一になること」。なんでもいい。一番になることだ。果たしてK七は海老チャーハン日本一になれるのか?
ブログ:海老チャーハンだけ!中華・チャーハン炒飯ブログ
Twitter:@knana2019


自分の「好きなもの・こと」についてブログを書く

あのスーパーで流れている曲がどんだけガチか、夜通し語りたい。店内BGMにハマったら人生楽しくなった話【わたしの偏愛】

はてなブログは、「書きたい」気持ちに応えるブログサービス。ささいな日常や忘れらない出来事を綴るブログだけでなく、「推しへの思い」や「好きな映画の感想」「お笑いの分析」など、趣味や好きなものへの思いを言葉にするブログも数多く見られます。

そこで、週刊はてなブログでは「好きなもの・こと」についてつづるはてなブロガーに、その思いを語っていただく連載【わたしの偏愛】を始めます。

第4回となる今回は、「モヤ学ブログ」のモヤ学さん (id:nanaironokakehashi) に「店内BGM」について寄稿いただきました。スーパーやカフェの店内で流れる音楽を収集、分析し続けているモヤ学さん。今回は、店内BGMにハマった経緯から、収集時のちょっぴり恥ずかしいエピソードまで、店内BGMへの飽くなき情熱を文章にぶつけていただきました。これを読めば、店内BGMを聴きにスーパーへ行きたくなる……かも?

モヤ学さん記事トップ画像

はじめまして、モヤ学と申します。

「モヤ学ブログ」という、店内BGMやテレビ番組のBGMなど、身の回りで日々流れている音楽にフォーカスしたブログを書いています。20代後半まではバイトをしながら、売れないインディーズバンドでギターを弾いていました。現在はシステムエンジニアとして真面目に働いています。

「J-POPのインストアレンジ」という固定概念の崩壊

私が店内BGMの面白さを知ったのは、今から6年前。新宿三丁目の喫茶室ルノアールで元バンド仲間から 「SEIYUのBGMがオシャレすぎる」と教えてもらったのがきっかけでした。

スーパーの店内BGMといえば、いわゆる「J-POPのインストダサアレンジ(フュージョンアレンジ)」や「聞き流せるようなピアノジャズ」という先入観があり、話を聞いた時は「オシャレなんて大げさな」と思っていました。でも、彼が

ロジャニコ(ロジャーニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ※1)流してるのがツボ。

ジョニ・ミッチェル※2と言えば『All I Want』とか『Coyote』だけど、『Free Man In Paris』を選ぶあたりがシビれる。

と熱心にプレゼンテーションするので、「スーパーのBGMにロジャニコ!? ジョニ・ミッチェル!?」とがぜん興味が出てきて……。近所のSEIYUに買い物がてら現地調査へ行くことにしたのです。

※1:アメリカ西海岸を中心に活動したグループ。「渋谷系」と呼ばれる日本の音楽ムーヴメントにも大きな影響を与えた。

※2:カナダ出身のシンガー・ソングライター。フォークやジャズ、フュージョンなど、多様な音楽ジャンルをクロスオーバーさせた楽曲で知られる。


聴いて確信した「プロの犯行」

店内には、誰の曲かは分からないけどオシャレな洋楽が流れていました。ジャンルはソフトロック※3かAOR※4だろうか……とにかく「歌入り」だったことに驚きました。調べたらジェイミー・カラム※5というアーティストの曲でした。初耳。

その後もベル・アンド・セバスチャン※6や前出のロジャー・ニコルズなど、ジャンルや曲調もバラバラなのになぜか不思議と一体感のある選曲。これはプロの犯行だと確信しました。

その体験をそのままブログに書いたら反響もそこそこあって。以降、店内BGMの魅力にハマっていきました。

nanaironokakehashi.hateblo.jp

それからというもの、スーパーや飲食店に行くと、何をするよりもまず店内BGMをチェックしてしまう体に。座席も、選べるときはだいたいスピーカーの近くに座ります。

※3:ゆったりとしたテンポと耳に心地よいメロディーが特徴の音楽ジャンルと言われる。代表的なミュージシャンにカーペンターズやイーグルス、ビーチ・ボーイズなどがあるものの、定義は曖昧。

※4:都会的で洗練されたサウンドが特徴の音楽ジャンルを指す言葉。世代や年代によってさまざまな解釈がある。

※5:イギリスのシンガー。ソウルフルな歌声と繊細なピアノプレイが魅力。

※6:イギリス・グラスゴーのギターポップバンド。愛称「ベルセバ」。肩の力が抜けるゆったりとした音楽スタイルで、日本にもファンが多い。


SEIYUとイトーヨーカドーに見る、店内BGMの使い方

では、具体的にどんなBGMが流れているのか、SEIYUとイトーヨーカドーを事例に説明しましょう。

SEIYU

2015年に調査を開始した当初はソフトロックからスウェディッシュポップ※7、ネオアコ※8やフォーク、ジャズまで、ジャンルや年代を問わない選曲でした。

選曲を担当していたのは、あのピーター・バラカンさんがDJを務める音楽専門ラジオ局「InterFM」。季節ごとのテーマやキーワードを元に選曲し、「BGM for SEIYU」というUSENのSEIYU専門チャンネルを使うという“ガチさ”でした。

また、それを私のブログで取り上げたからかどうかは定かではありませんが、後にSEIYUの公式ウェブサイトでも選曲リスト※9が公開されるようになりました。

BGM for SEIYU
SEIYUの公式サイトより(ページはすでに削除。2016年当時のスクリーンショット)

現在はすべての店舗で「usen for Free Soul」というUSENの既存チャンネルが採用されています。渋谷公園通りの人気カフェを経営する選曲家、橋本徹さん選曲の心地よいソウルミュージックの数々を店内で聴くことができます。

なお、SEIYUに問い合わせたところ、「USENとは別に西友のオリジナルソングを2曲一定の頻度でOA」しているそうです。

※7:スウェーデン発のポップ・ミュージック。1990年代に全世界的なブームとなった。代表的なミュージシャンにカーディガンズなど。

※8:ネオ・アコースティックの略。クリーンなギターサウンドと美しいメロディーが特徴。イギリスを中心としてヨーロッパ各地で1980年代にブームとなった。

※9:InterFMによる選曲は2018年7月に終了し、選曲リストは2021年6月現在公開されていない。

イトーヨーカドー

SEIYUのような歌入りのオシャレ選曲とは別軸で、イトーヨーカドーでは店内BGMに「業務上のメッセージ」を持たせています。

イトーヨーカドーを運営するセブン&アイ・ホールディングスに問い合わせたところ、2021年6月現在は以下のような組み合わせがあるそうです。

  • レジが混んでくると、「応援要請」の合図としてビートルズの『Help!』が流れる
  • 雨が降ると、従業員に雨を知らせるため、カスケーズの『悲しき雨音』が流れる
  • 「店内清掃」の合図として、『ドレミの歌』が流れる

USENの公式サイトによると、店内BGMがアップテンポかスローテンポかでお客さんの移動速度(滞在時間)や平均購入額に違いが出るようです。

また、バラエティー番組『矢作・バカリのソコホル!?〜言われてみれば気になるアレ大調査〜』(朝日放送、2021年5月2日放送分)は、「スーパーがダサいBGMをかけている理由」を調査する中で、USEN社員の「売っているものを安く見せるのもBGMの効果」というコメントを紹介しています。同じ曲でもアレンジが違うと、商品の価格感覚に違いが出るようです。

「J-POPのインストダサアレンジ(フュージョンアレンジ)」にもちゃんとした理由があったのですね。

あの店内BGMを割り出す3つの調査術

ここからは、そんな店内BGMの“調査方法”を解説します。

「Shazam」「SoundHound」などを使った“実地調査”

まず、現地でスマホの音楽検索アプリを起動させます。私がよく使うのは「Shazam」。検索の精度はもちろん、検索結果を表示するまでのレスポンスも良好です。

また、「SoundHound」はハミングや自分の歌声で曲名を検索できるので、音が直接聞き取りづらい場面で使います。

AndroidのスマートフォンであればGoogleの音声検索も使えますが、雑音が入るような状況だとなかなか検索しづらいように感じます。

SNSを駆使した"Web調査”

インターネットを駆使して調査する方法もあります。例えば、Twitterで「◯◯(調べたい店名) BGM」と検索すると、「◯◯でダニー・ハサウェイの『Hey Girl』が流れてた!」「◯◯のBGMは80年代感あった」のようなツイートがいくつかヒットします。

同じ店名が入った上記のようなツイートを集め、そこに書かれている情報から曲のリリース年代やアーティストの出身国、音楽ジャンルのどれかに共通点を見つけます。

例えば、エリック・クラプトンの『Anything for your love』とヨーロッパの『The Final Countdown』が流れているというツイートからは、「80年代洋楽」の共通項が導き出されます(前者は1986年、後者は1989年のリリース)。

また、最近のヒット曲が流れている、というツイートからは、「週間・月間ランキング」や「ヒット」といったキーワードが浮き上がります。

そうした共通点を見つけたら、ツイートの投稿時間を手掛かりに、有線の「NOW PLAYING」というページでその時間に流れていた曲を検索。ひたすら検索。

洋楽の80年代ならB-27(洋楽 80’s Hits)、ソフトロックならC-03(SOFT ROCK)やC-06(Colorful Pop Styling)といったチャンネルが見つかり、その時間帯にその店舗でそのチャンネルが流れていたことが分かります。

ただ、このやり方は有線を採用しているお店でしか使えないのですが……。

お店の人に聞く

最終手段はこれです。

「聞く」といっても、その場で「BGMは◯◯です」と即答してもらえることはほぼなく、大抵が上司の方や他の従業員さんにエスカレーションされます。なので、聞くとすれば、お店が忙しくない時間帯に限っています。

結果的に分からないこともありますが、快く対応していただけたことがほとんどです。ただ、「変なヤツだな」と思われていたことは、インカムでやり取りする際の表情から察しましたが……。

「いやいや、最初から聞けばいいじゃない?」というツッコミはごもっともですが……そういうんじゃないんですよ

自力で探し出す楽しみというか、無駄な時間が楽しいというか。趣味ってそういうものじゃないですか。

今だから笑える調査時の思い出

こういうアナログな調査方法なので、いろいろな失敗も経験してきました。

Shazamに夢中で……

ある時、Shazamが音声を認識しやすい場所を求めて、店内のスピーカーを探しては立ち止まり、探しては立ち止まり。

ずっと同じ場所にいると迷惑なので、スピーカーの下に移動することを繰り返していたら……。

婦人服の下着売り場コーナーに迷い込み、買い物中のご婦人から白い目で見られてしまいました。

少し気まずくなったので、スマホをおもむろに耳に当てて、「ココにはないみたいよー」的な、妻に買い物を頼まれてました感を出しつつ、その場から退散

滞在時間を稼ぐために……

小心者なので、何も買わずに店を出る度胸はありません。

初回のSEIYU調査では、調査中に冷凍食品やらお茶やらを買い込んで、結局4,000円以上も使ってしまいました

最近は無駄な長居は控えています。

AEONへ行くためだけに……

2年前のある日、イオン(AEON)の店内BGMが80年代洋楽だという情報をキャッチ。家から車で10分ほどの距離にある店舗へ行こうと思い立つも、そもそも車を持っていませんでした。

ふと、家の近くに4つくらいカーシェアのステーションがあったのを思い出し、インターネットで入会。

会員カードを受け取るため、その日のうちにステーションへ向かいました。

ただ、そのステーションがイオンよりも遠かったのは恥ずかしくて誰にも言ってません……。

今後調査したい"課題曲”はコレ

GINZA SIX、東京ミッドタウンなど一部の大型商業施設では、選曲家やアーティストによるオリジナルの選曲リストがあります。公式サイトで紹介されていたりもしますが、空間のコンセプトや季節のテーマに沿った、センスあふれる選曲が魅力です。

GINZA SIXの店内BGM
GINZA SIXの公式サイト(
https://ginza6.tokyo/gsix2020/playlists
より

気軽に外出できる状況になったら、こうした音楽が流れる様子を体感しに行きたいですね。

また、お店が閉店する時のBGMと言えば、『別れのワルツ』と『蛍の光』が定番ですが、それ以外の曲を採用しているお店はあるんだろうか、そもそもそれ以外の曲って何だろうか、というのが気になっています。

開店時のBGMは業態やお店によっても違いが出そうなので、掘り甲斐のあるテーマだと思っています。

おわりに〜私がブログを書き続ける理由〜

20代のほとんどを音楽に費やし、今も音楽をテーマにブログを書き続けていますが、記事を書くたび、何かしらの「発見」があります

読者の皆さんからさまざまなフィードバックを受ける中で、「この世の中には知らない音楽や物事がたくさんあるんだなぁ」と気付かされるのです。

店内BGMのネタを書き始めたのも、元バンド仲間からの情報提供がきっかけで店内BGMの奥深さを発見したからでした。ちょうど、気が向いた時に書いていたはてなブログをなんとなく有料プランに切り替えて「音楽ネタで毎日書くぞ!」と意気込むも1カ月ほどでネタ切れし、方向性を模索していたタイミングだったので、砂漠のオアシスにたどり着いた気持ちでした。

ブログはそんな「初めて何かを知った時の感動」を自分用に記録したり、「誰も興味ないかもしれないけど、とにかく誰かに言いたい話」を取り上げたり、というささやかな情報発信欲を満たしてくれるツールの1つとして、今後も愛用したいと思います。

著者:モヤ学id:nanaironokakehashi

モヤ学

スーパーやカフェなどの店内BGM、テレビ番組のダジャレBGM、ラジオやSNSの流行曲まで、聞き流している身の回りの音楽をちょっとだけ変な角度から切り取るブログ「モヤ学ブログ」を不定期で更新中。
ブログ:モヤ学ブログ
Twitter:@MOYAGAKU


自分の「好きなもの・こと」についてブログを書く