海老チャーハンへの愛が止まらない! 300店舗を訪れたわたしの「忘れられない名店」【わたしの偏愛】

はてなブログは、「書きたい」気持ちに応えるブログサービス。ささいな日常や忘れらない出来事をつづるブログだけでなく、「推しへの思い」や「好きな映画の感想」「お笑いの分析」など、趣味や好きなものへの思いを言葉にするブログも数多く見られます。

そこで、週刊はてなブログでは「好きなもの・こと」についてつづるはてなブロガーに、その思いを語っていただく【わたしの偏愛】を連載しています。

第5回となる今回は、「海老チャーハンだけ!中華・チャーハン炒飯ブログ」のK七(ケーナナ)さん (id:knana19)に寄稿いただきました。週3日以上は海老チャーハンを食べるというK七さん。海老チャーハンを食べるために訪れたお店が、6月に300店を突破しました。今回は「食べ歩いて知った海老チャーハンの世界」や「忘れられない名店エピソード」など、海老チャーハンへの愛を思う存分文章にしていただきました。食べたくなること間違いなし! です。

海老チャーハントップ画像

はじめまして。K七(ケーナナ)と申します。

2019年8月に海老チャーハンに特化したブログをスタートし、海老チャーハンを食べるために訪問したお店は、今年6月に300店を突破しました。

わたしは食に関わる仕事をしていますが、海老チャーハンに関わる仕事ではありません。難しいことは抜きで、普通のお客さん目線でブログを更新し続けています。

記事はなるべくシンプルに、海老チャーハンが引き立つように心掛けています。

🦐なぜ海老チャーハンだったのか

最初は雑記や書評のブログを書いていたのですが、あまり読まれず、ネタ探しに時間がかかっていました。「楽しく、長く続けたい!」「もっとたくさんの人に読まれたい!」。そんな思いでたどり着いたのが食レポでした。

食レポ」ブログにはいろいろな方がいますが、自分が好きなラーメンは特に書き手が多く、差別化したくて別のジャンルを探しました。

カレー、トンカツ……。中華では回鍋肉(ホイコーロー)なども候補にありました。

思いついたのが、中華屋さんでラーメンとセットで提供されるチャーハン。調べてみるとチャーハンにも先輩がいたのですが、見た目もいい海老チャーハンに絞ってみようと。半分勢いでした(笑)。「とりあえず何食か食べてみよう」とチャレンジしました。

そんなふうに始めたのですが、今では首都圏の海老チャーハンを週3日以上食べて、週3日でブログを更新するように。海老チャーハンは、わたしの「ライフワーク」になっています。

🦐食べ歩いて知った海老チャーハンの世界

海老チャーハンを何店も食べ歩いてみて、いくつか分かったことがあります。

どの中華屋さんにも海老チャーハンがあるとは限らない

最初はどんどん中華屋さんに行っていましたが、どこのお店にも必ず海老チャーハンがあるとは限りません。

10店舖中に1店舗あるかどうか、という地域もありました。海老チャーハンにたどり着くのは思いのほか大変でした。

お店に行ってから「海老チャーハンがない……」と分かることがあまりにも多かったので、事前にメニューを調べるようになりました。

そうやって調べた海老チャーハンを提供している店のリストはブログに掲載しています。

行きたい店リスト

海老チャーハンとチャーハンは「別物」

主張したいことがあります。それは、海老チャーハンとチャーハンは「別物」だということです。皆さんはどう思いますか?

チャーハンにあって、海老チャーハンにないもの、分かりますか?

それは「チャーシュー(煮豚、ハム)」の存在です。海老チャーハンは基本的に海老、玉子、ネギで構成されていて、チャーシューを入れている店は少ないのです。

下の2つの写真を見比べてください。チャーシューのありなしで、チャーハンの色合い、雰囲気は大きく違ってきますよね。

あざみ野「萬天」
チャーハンの例 ▶あざみ野「萬天」(2020年2月訪問)※現在は閉店

相模大野「昌龍飯店」
海老チャーハンの例 ▶相模大野「昌龍飯店」(2021年2月訪問)


「言われてみれば……」という話かもしれませんが、食べ歩いたからこその「発見」は楽しいものです。

メニューで判別できない五目チャーハンは「くせ者」

海老が入っているチャーハンというのは、海老チャーハン、海鮮チャーハン、五目チャーハンのだいたい3種類です。まれに、あんかけチャーハンという変わり種にも入っています。

この中で「くせ者」は五目チャーハン。海老が入っている店・入っていない店があって、メニューだけでは判断が難しいのです。

ですので、「食べログ」「Google マップ」「Retty」と、食レポの先輩方のあらゆる写真を調べて、五目チャーハンが海老入りかどうかをチェックしています。

困るのは「刻み海老」。写真でも確認できないことがあります。

🦐海老チャーハンの忘れられない名店エピソード

「おすすめのお店は?」「どのお店がおいしいの?」と聞かれることがあります。

東京で海老チャーハンを提供している超有名店といえば、荻窪の「中華徳大」、大井町の「萬来園」、目黒の「中華味一」、本駒込の「兆徳」、渋谷の「麗郷」あたりが思い浮かびます。人気店なので行列になっていることもあります。

あまりマスコミに取り上げられていないお店としては、田端の「新三陽」、西荻窪の「ちんとう」などでしょうか。

仕事柄、どのお店も生活のために懸命に料理を作っているのを知っているので、ランキングのような順位はつけないようにしています。

おいしいかどうかも大事ですが、お店の雰囲気が好きだったか・雰囲気を楽しめたかの方を大切にしています。

とはいえ、ぜひ皆さんにも海老チャーハンを食べてもらいたいので、今回は過去訪問した300店以上の中から、都内にある「忘れられない名店」をご紹介します。

町中華のお手本。三軒茶屋「新華楼」のエビやきめし

三軒茶屋「新華楼」

食べ歩きを始めて早い段階で伺ったお店です。しっとり系のチャーハンですが、米の食感はしっかり硬めです。海老は大ぶりで発色もいい。

まだブログの方向性が定まっていなくて、「大盛り」を頼んでしまったのですが、撮影した時の海老チャーハンの見栄えを考えると「並」の方がバランスがいい、と気付かせてくれたお店でもあります。

カウンター席がメインで、人とすれ違うのがギリギリの狭さ。席からは厨房の様子がうかがえます。東急世田谷線の線路沿い、踏切の脇にあるので、厨房の奥に走る電車が見え、警報音も楽しめます。

厨房と店内の息の合ったコンビネーションが良かったです。間違いなく雰囲気がいい、わたしの中で「町中華のお手本」になったお店の一つです。

「新華楼」(2019年9月訪問)

大きな海老がドカッ! 池尻大橋「鶏舎」のエビチャーハン

池尻大橋「鶏舎」

住宅地にある町中華で、地元の方が普段使いされているお店。ランチタイムは近隣で働く方が行列を作るようです。

麺類が有名ですが、海老チャーハンのレベルも高かったです。スパイシーに仕上げたチャーハンに大きな海老がドカッと陣取っています。食べ始めると手が止まりません。

気を付けないといけないのは、夏場はチャーハンの提供がストップすること。これから食べに行こうと思った方は事前に調べてみてください。

「鶏舎」(2020年6月訪問)

パラパラ玉子チャーハンの衝撃。稲荷町「栄来軒」の海老チャーハン

稲荷町「栄来軒」

最近人気のパラパラチャーハンで、わたしが衝撃を受けた町中華です。

近ごろ、BSの番組で紹介されましたが、並ばずに食べられるのがいいです。昭和33年創業の老舗で和室があります。

ベースになるのは、パラパラの玉子チャーハンで、そこに海老が入るタイプ。パサパサではなく、米の水分を保ったままコーティングされるのがポイントで、口と舌が喜ぶチャーハンです。

海老の質、海老の扱い方も、町中華のなかでトップクラスだと思いました。

「栄来軒」(2020年12月訪問)

🦐海老チャーハンブログでブロガーとの交流が生まれた

海老チャーハンブログをスタートしてから、他の食ブロガーさんとの交流がありました。

はてなブログでは、「家系ラーメンマン(https://iekei-ramenman.hatenablog.com/)」さん。

海老チャーハンの食べ歩きを始める前、本当は家系ラーメンをやりたかったんです(笑)。ただ、家系ラーメンマンさんのブログを見たら絶対に内容でかなわないと思いました。そんな方と今ではつながっているから不思議ですよね。

このほか、「いやさやらいでか(https://high-ho.hatenablog.com/)」さんには刺激を受けました。「~でしょう」というなんとも緩い表現がいい感じなんです。

🦐海老チャーハンを探す旅は終わらない

食べ歩きを始めてから約2年、300店という数字はあっさり突破したな、という感じです。まだ公開していない海老チャーハンのストックもあります。

先ほど紹介した「行きたい店リスト」には、首都圏の500以上の店舗を載せています。また、食べログで都内の海老チャーハンを調べると1,500件以上ヒットします。おそらく、都内だけでも1,000店舗以上は海老チャーハンを食べられる店が残っていると思います。

横浜中華街には約200店舗の中華料理店があるそうですが、実はまだ1店舗も取り上げていません。

そう考えると、海老チャーハンを探す旅はまだまだ終わりそうもありません。健康第一で続けていきたいです。

生活圏内にある海老チャーハンを伝えていきたい

フレンチやイタリアンだったら予約して食べに行くこともあるでしょうけど、町中華を、ましてや海老チャーハンを求めてわざわざ遠出する人はそんなに多くないでしょう。

だからわたしがなるべくいろいろな地域で海老チャーハンを食べて、ブログを書いて、皆さんの生活圏内にある海老チャーハンを知ってもらいたいと思っています。

記事ではお店の外観、食べる前のお皿、海老チャーハンのアップ、完食後のお皿を紹介するいうスタイルにしています。お店に行ってるような雰囲気を感じてほしいですね。

ぜひ皆さんも「海老チャーハンの世界」に足を踏み入れてみてください。

著者:K七id:knana19

K七

東京の食品会社で働く40代男性サラリーマン。将来の夢は、「海老チャーハンで日本一になること」。なんでもいい。一番になることだ。果たしてK七は海老チャーハン日本一になれるのか?
ブログ:海老チャーハンだけ!中華・チャーハン炒飯ブログ
Twitter:@knana2019


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