ティモンディ・前田裕太さんが保護猫の預かりボランティアを続けるワケ。「猫との生活が自分を成長させてくれる」

前田裕太さんトップ画像
楽天市場のお買い物を通じて動物保護団体を支援できる「動物保護団体支援プログラム」と、はてなブログが共同で、ペットとの絆や思い出を募集する特別お題キャンペーン #ペットを飼うこと を実施中。このお題に関連して、保護猫の預かりボランティアを始めたお笑いコンビ・ティモンディの前田裕太さんにお話を伺いました。

保護された動物たちには、保護団体をはじめさまざまな人の手が関わります。期間限定で動物を預かり、新たな家族との出会いに向けて「人馴れ」を進めるボランティアもその一つ。

今回は、お笑い芸人として活動する傍ら保護猫ボランティアにも携わり、テレビ番組などでその様子を発信している前田裕太さんにインタビューを行い、保護猫と過ごした日々のエピソードや自身の変化、さらに保護活動やサポートに対する思いについて伺いました。

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“エア猫”を飼ってイメトレ。初めて猫を迎えたときの話

── 前田さんは保護猫の預かりボランティアを始める前に、「ノエル」と「リオン」という2匹の子猫をすでに迎えていますね。そもそも、猫を飼い始めたきっかけは何だったのでしょうか?

前田裕太さん(以下、前田):昔から動物が好きで、いつか飼いたいなとは思っていました。ただ、お仕事がほとんどなかった時期には自分の生活だけで精一杯で、動物を飼う余裕なんてとてもなくて……。

前田裕太さんインタビューカット前田裕太さん:1992年生まれ、神奈川県出身。2015年1月、高岸宏行さんとともにお笑いコンビ「ティモンディ」を結成。

前田:2019年ごろから少しずつお仕事をいただけるようになって、これなら少し家賃を上げてもよさそうだと、2021年ごろにペット可の家に引っ越しました。飼う動物は、生活リズムみたいなところで波長が合いそうだと感じた猫に絞って、「年内に猫を飼う!」と決意の書き初めもしました(笑)。

── ノエル、リオンとのとの出会いはどのようなものだったのでしょうか?

前田:動物と触れ合うロケで親しくなったブリーダーさんに「猫を飼いたいと思っている」と話したら「高齢で引退を考えているブリーダーさんがいるんだけど……」と相談されて。そのブリーダーさんから引き取ったのが、ラグドールの「ノエル」でした。

スコティッシュフォールドの「リオン」は、ノエルを迎えて半月ほどした頃に、別のブリーダーさんから「なかなかもらい手がつかない子がいる」と紹介されました。ただ、家にはノエルがいる。猫同士の相性もあるので、テスト的に同居させてみる期間を設けました。結局、こちらの心配もなんのその、2匹ともすぐに打ち解けたようで、胸をなで下ろしましたね。

リオンちゃん前田さんに抱き抱えられてご満悦のリオン(提供:前田さん)

── 猫を飼うにあたり、ペットショップを見に行ったりは?

前田:していません。「保護猫がいい!」というこだわりもありませんでしたが、僕が当時住んでいた高円寺は保護猫カフェがあったり、野良猫をたまに見かけたりもして、ペットショップ以外で猫と出会う機会の多い街でした。それに、個人的にも、日本で暮らす猫をとりまく環境には課題があるなとは常々感じていて。できればそういった猫たちや、猫を保護する人たちを助けたいと思っていたんです。小さなことかもしれないけれど、自分の意思表示として、お店から購入するのではなく、保護団体やブリーダーさんから受け入れる形を考えていました。

── 実際に猫を迎えるまでは、どのような準備をされましたか?

前田:仕事柄、家を空けることも多いので、まずは「本当に猫を飼えるか」を考える必要がありました。そこで引っ越してからすぐに猫用のケージやキャットフード、トイレなどをそろえて、「猫がいるつもり」で生活することにしてみました

── “エア猫”を飼っていたんですね!

前田:そうなんです(笑)。準備期間が冬だったので名前は「ふゆ」として、実際にごはんを用意したり、ブラッシングはこんな感じかな……とイメージトレーニングをしたり、泊まりがけの仕事が入った時のお世話のシミュレーションをしたり、自分の生活に猫を溶け込ませる方法を考えていました。命を預かるわけなので、そのくらいの覚悟は必要かなって。余談ですが、イメトレの一環として当時「たまごっち」も頑張って育ててみたんですけど、やっぱりちょっと違うなとなりました(笑)。

── (笑)。実際にノエルとリオンを迎えて、想定よりも飼うのは大変だと感じましたか?

前田:あまり感じませんでした。爪を切りそびれていて、うっかりシーツに引っかけて破られてしまったり、といったトラブルはありますが、その程度のことです。

ペットを飼っていて大変だと感じる瞬間って、圧倒的に「トイレ」だと思うんです。食事は用意して、あとは食べてもらえればOKですが、トイレは定期的に猫砂を取り替えなければならないのでメンテナンスが大変です。でも、今は便利な全自動トイレ(猫がトイレを終えると自動で掃除してくれるトイレ)なんかも売られていて、ペットを飼う上での物理的な「大変さ」はどんどんなくなっていると思います。水も自動給水器があるし、食事も決まった時間に補充される機械がありますし。ちなみに僕は、食事の用意だけは飼い主として自分でやると決めています(笑)。

ノエルちゃん前田さんの腕枕で眠るノエル(提供:前田さん)

「ペットと飼い主」の関係を抜け出して向き合えば、絆が芽生える。保護猫むぅ、ぷりゅとの思い出

── その後、保護猫の預かりボランティアにも挑戦され、その様子を日本テレビの『嗚呼‼みんなの動物園』で発信されていますね。ボランティアをやってみようと思ったきっかけを教えてください。

前田:ノエルやリオンを迎えたときに「ブリーダーさんの高齢化」という課題を知ったことは、その一つかもしれません。ブリーダーを引退、廃業する方がいるとして、そのときそこで飼われていた猫たちはもらい手がいない。自然の環境下で生きてきた猫でもないし、そもそもブリーダーさんのもとで猫が子どもを産むのは人の都合でもあります。それをまた、人の都合で「もう飼えないから」と手放してしまうのは、猫があまりに不幸だし、人間側としてもお世話の責任をまっとうしないと、と感じていました。

預かりボランティア企画の撮影は、すごくハードでもあるんですよ。24時間、トイレとお風呂のタイミング以外はカメラが回っている状態で……。

それでもこの企画に継続して出させていただいている理由は、保護猫という存在をもっとたくさんの方に知ってほしいから。猫を飼いたいとペットショップへ足を運ぶ方のなかには、保護猫という選択肢があることをまだ知らない方もいるかもしれない。そういった方に「保護猫も新しい家族を探しているんだ」と伝えたいです。

前田裕太さんインタビューカット

── 番組では「むぅ」と「ぷりゅ」の2匹を預かり、譲渡会で新たな家族と出会うまでの様子が放送されていました。保護猫は心を開くまでにも時間がかかる印象ですが、実際にいかがでしたか?

前田:むぅは初めて預かる保護猫ということもあって、大変だと感じるところも多かったです。むぅもぷりゅも「エキゾチックショートヘア」という種類の猫で、顔が平面的なため、涙や目やにをためて病気にかかることがないよう「顔拭き」が必須なんです。でも猫は顔を触られるのが苦手で、どうしても嫌がるのを押さえて手入れしないといけないこともあって。

近づくだけで逃げてしまうようになるとお世話もできないので、僕が危険な人間ではなく、むぅと親しくなりたいと思っていることをいかに伝えるかは、ノエルやリオンのとき以上に気を使いました。3カ月の預かり期間のうち、2カ月くらいは距離を詰めるための期間に費やしました

ぷりゅちゃんソファの上でまどろむぷりゅ(提供:前田さん)

ぷりゅは、むぅの預かりを経験していたこともあり、仲良くなるのに時間はかかりませんでした。ただ、むぅと同じくぷりゅも人と接する機会が少ないまま育ってきたので、できるだけ人と過ごす時間を心地よく感じてもらえるように心がけました。そのおかげもあって、ぷりゅは僕のそばで過ごしてくれることも多かったですね。

人間もずっと一人でいると、他の人がいる前でどう振る舞えばいいか分からなくなりますよね。僕も2015年や16年の、ずっと家でネタを書いて、公園で高岸(宏行さん、相方)とキャッチボールだけして帰るみたいな日々が続いていたとき、他の人との絡み方を忘れちゃいましたから。「当たり前から外れたときにどう振る舞っていいか分かんない」というのは、保護猫も人も一緒だな、と。

── おっしゃる通りですね。自宅にいた「先住猫」の2匹と保護猫は、どのように関わっていましたか?

前田:猫同士の「社会」のようなものはやっぱりあって、それは僕ら人間が関知できるところではなく、ノエルやリオンが保護猫の社会性を育ててくれた面が大きいと思います。

元々いる2匹はある日突然現れた新入りに対して警戒もするし、自分のテリトリーに入ってこられたら「シャーッ!」と威嚇もします。僕も警戒心の強いタイプなので、2匹の振る舞いにはシンパシーを感じましたが(笑)、猫たちは猫たちで僕を介することなく関係を築いていってくれました。テンションが上がり過ぎて手が出てしまった保護猫に対して「その力加減はダメ」と教えてあげたり、保護猫と先住猫の1匹が仲良くなったら、もう1匹も心を許し始めたり。相性ももちろんあるとは思いますが、猫同士で育んでいた関係性もあるのかなと感じますね。

そして、預かりボランティアを経験して感じたのは、保護猫に限らず仲良くなるためには相手と真摯に向き合うことが必要だということ。ノエルやリオンとはすぐに仲良くなれたので意識することがあまりなかったのですが、むぅやぷりゅと過ごして初めて猫との距離の取り方や詰め方をつかめたように感じます。

それから、猫を飼う上で「ペット」という認識を取り払った方がいいと思うようにもなりました。ペットと聞くと甘えてきていつまでもかわいくて……というイメージがあるし、もちろん関係を育めばそんな存在になってくれるかもしれませんが、逆にそのイメージが強過ぎると、実際の行動とのギャップに打ちのめされてしまうというか。でも、「ペットと飼い主」の関係を抜け出して向き合えば、どんな子とでも絆は芽生えるなって。

むぅちゃんカメラ目線のむぅ(提供:前田さん)

── 前田さんの猫に対する愛情がうかがえます。でも、預かった猫が馴れてくるなかで、そのまま引き取って飼おうと思ったことはありませんか?

前田:預かった子みんなを僕が引き受けることもできなくはないと思うんです。でも、僕が預かりボランティアをしていてすごくよかったなと思うのは、番組でむぅやぷりゅを見て「こんなにかわいい子がいるんだ」と、譲渡会に足を運んでくれる人が増えたこと。

ファンの方からいただくお手紙にも「テレビで観て譲渡会に足を運んでみたくなった」というものがあって。保護猫たちと、新しい家族やサポーターになるかもしれない人をつなぐ役割になれているのは純粋にうれしいですね。ただ、そうはいっても、猫を送り出したあとは寂しいので、しばらく気持ちの整理をする時間が必要なんですけど……(笑)。

前田裕太さんインタビューカット

飼えなくても猫と関わる方法はたくさんある。保護猫たちのために、今できること

── 先ほど「ブリーダーさんの高齢化」という話も出ましたが、預かりボランティアをしているとブリーダーさんや保護団体と関わる機会も増えてくると思います。皆さん、どのような悩みを抱えていることが多いと感じますか?

前田:ブリーダーさんも保護団体の方も、みんな動物が好きで、その幸せのために活動をされているんですよね。でも、リソースにはどうしても限界があって。

保護施設も増えているけれど、お世話が行き届かなかったり、保護の手からこぼれ落ちてしまっていたりする子もまだいるのが現実です。それから、その子たちを全て救えたとしても、全部の子にもらい手が見つかるわけではありません。私財を投げ打って施設を営まれている方もいますが、その善意に頼りきるシステムはあまり健全じゃないというか……。きっとどこも何かが「足りない」状態のなか、動物たちの命と幸せを守るため懸命に運営されているんですよね。

だからこそ、寄付やお手伝いの仕組みができればいいのにな、と思います。キャットフードやペットシーツ、猫砂のような消耗品も、あれば皆さん助かるはずですから。

※ 楽天市場「動物保護団体支援プログラム」では、楽天市場でのお買い物を通じて動物保護団体を支援することができます。楽天市場の利用者は、団体が必要とするペット用品やペットフードなど物資を購入し、選択した動物保護団体に届けることができます。

詳しくは、記事末の紹介や上記の支援プログラムのWebページでご確認ください。

── 前田さんが、保護猫たちのために起こしたいアクションはありますか?

前田:今の僕にできるのは、メディアを通して保護猫のことを知ってもらい、「こんなにかわいい子がいるよ」と伝え続けることだと考えています。

ただ、保護猫たちと引き取り手の橋渡しとなる「譲渡会」も、場所の確保や人手不足といった課題があり、限られた日程と場所でしか実施できていないのが現状です。本当なら毎日やりたいし、アクセスの良い場所で譲渡会ができたら、保護動物に触れられる機会ももっと増えるだろうな……と思います。

そもそも「譲渡会」って表現がちょっとハードルを高くしていますよね。譲り受ける気がある人しか行ってはいけない、みたいに捉えられている気もして。もちろん猫たちのストレスや体調面への配慮は必要ですが、もっと気軽に「かわいい猫に会いたいから」というモチベーションで行けて、お子さんも楽しめるようなイベント的な譲渡会ができたらいいなと思っているんです。たくさんの人が訪れれば、それだけ保護猫が新しい家族と出会える可能性も高まるのかなって。

前田裕太さんインタビューカット

── メディアで保護猫の存在を伝え続けることも、譲渡会のハードルを下げることも、芸人というお仕事をされている前田さんならではのアクションだと感じます。改めて、今回2匹の保護猫を迎えてみて、いかがでしたか?

前田:猫との生活は本当に自分を成長させてくれたと感じます。先ほどむぅやぷりゅとの暮らしぶりをお話ししましたが、関係を築くための工夫など、おそらく2匹を飼っていなければ経験することのなかった試行錯誤をたくさんしてきました。だからこそ、2匹を迎えてよかったな、と心から思います。

── 最後に、保護猫を迎えたいと考えている、あるいは迎えられないけれど保護活動を支援したいと思っている人に向けてメッセージをお願いします。

前田:僕は高校時代、それまで人生をかけて取り組んできた野球で大きな挫折を経験して、精神的に、一度「死んだ」と思うほどのどん底に突き落とされました。そんな僕がここまで来られたのは、周囲にいた人たちが僕と向き合ってくれたから。保護猫のなかにも、過去の経験から心を閉ざしている子がたくさんいます。でもそんな子たちも、僕らが正面から向き合って関係を築こうとすれば必ず応えてくれるんです。

保護施設で一生を終えるよりも、一対一で向き合ってくれる人間と過ごせる方が、きっと猫にとっても幸せなことだと思います。だから、保護猫に関心があるなら一歩踏み出して、ぜひ譲渡会に足を運んでみてほしいですね。

それから、お家の都合やアレルギーなどで動物を飼うのが難しい方にも、猫と関わる方法はたくさんあることを知ってもらいたいです。先ほども少し触れましたが、保護施設ではつねに何らかのモノやリソースが不足しているので、寄付などは本当に助けになります。譲渡会のお手伝いや、会場の設営などの力仕事も歓迎されると思います。ご自身にできることから、始めてみてもらえたらうれしいです。

前田裕太さんインタビューカット

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動物愛護管理法により都道府県に引き取られた犬・猫のうち、現在でも日本では年間で1万匹以上が殺処分されています*1。この状況に対して、全国の動物保護団体が犬・猫などの保護や譲渡、啓発活動に取り組んでいます。

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[タイアップ広告] 企画・制作:はてな
取材・文:藤堂真衣
撮影:関口佳代
編集:はてな編集部

*1:環境省の統計資料「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」より。