「ヨルシカ」「YOASOBI」「ずっと真夜中でいいのに。」……今、若い世代の間で話題になっている3組のアーティスト。
はてなブログでも名前が挙がることの多い3組。名前に「夜」が含まれていることから、そのファンは、「夜好性(やこうせい)」と呼ばれることもあります。
夜を冠した彼女たちは、なぜ今多くの人を魅了しているのか? はてなブロガーが語ります。
「夜」のアーティストたち
ヨルシカ
ヨルシカ - 花に亡霊(OFFICIAL VIDEO)
ヨルシカは、コンポーザーを担当するn-bunaさんと、ボーカルのsuisさん、2人組のアーティストです。もともと、VOCALOIDを使った楽曲制作をしていたn-bunaさん。ストーリー性のある歌詞と、suisさんの透明感のある歌声が特徴的です。
YOASOBI
YOASOBI「夜に駆ける」 Official Music Video
YOASOBIはコンポーザーのAyaseさん、ボーカルのikuraさんからなる2人組のユニットです。もっとも特徴的なのは「小説を音楽にするユニット」であること。ソニーミュージックが運営する「monogatary.com」に投稿された小説を原作にしています。小説から見えるものと楽曲から見えるものがある、新しい音楽です。
ずっと真夜中でいいのに。
ずっと真夜中でいいのに。『お勉強しといてよ』MV(ZUTOMAYO - STUDY ME)
ずっと真夜中でいいのに。は2018年6月4日にYouTubeへ投稿したミュージックビデオ『秒針を噛む』で活動を開始。一気に話題をさらいました。公表されている正式メンバーは1人のみで、ボーカル・作詞・作曲を務める、ACAね(あかね)さん。「ずとまよ」の愛称でファンに親しまれています。
はてなブロガーから見た「夜」
今回は、はてなブログで音楽について語っているブロガーの皆さんに、それぞれのテーマで「ヨルシカ」「YOASOBI」「ずっと真夜中でいいのに。」について語ってもらいました。
「3組のアーティストの違い」「なぜ今、彼女たちが流行しているのか?」「オススメの楽曲」……3つの視点から、「夜」を分析します。
「夜」の違い
コメント・J太郎(
id:imlv40)さん
この3アーティストは似て非なるものです。コンセプト的に「既に存在する小説を音楽にする」のがYOASOBI、「n-bunaの脳内の物語を音楽にする」のがヨルシカ、「音楽と映像作品(MV)で1つのアートを作る」のがずとまよ(ずっと真夜中でいいのに。)。ボーカルが「ハイキ―で透明感がある」のがYOASOBI、「中音域でエモーショナル」なのがヨルシカ、「超ハイキー過ぎてカラオケで歌えない」のがずとまよ。余談だけど、「顔出ししてる」のがYOASOBI、「顔出ししてない」のがヨルシカ、「顔バレしてる」のがずとまよです。
J太郎さんはブログ「僕はレベル40」で音楽についての記事を多く書いています。アーティストの性質や音楽性を、多角的な視点から書いているところが特徴的です。下記のブログ「"YOASOBI"と"ヨルシカ"の違いがわからない奴集合」では、ヨルシカとYOASOBIの違いについて分かりやすく解説しています。
imlv40.hatenablog.com
なぜ今、「夜」に魅了されるのか
コメント・キタガワ(
id:psychedelicrock0825)さん
3組の楽曲は、個々人における心中の憂鬱と寂寥(せきりょう)に密接に絡み合う代物である。相手の気分を害することを恐れ、言葉を呑み込んだ経験はないか? 自身の無力さに絶望し、精神的に疲弊したことは? 自傷的な思いが脳裏を過った夜を、貴方は何度越えてきた? ……様々な事象に悩みながらも、偽りの仮面を被る日々を余儀無くされる現代において、こと3組の楽曲は多大なる説得力をまといつつ、生き辛さを抱える全弱者の『夜』の部分に寄り添っている。彼女たちの音楽が広く受け入れられている現状は決して偶然ではなく、必然なのだ。
「キタガワのブログ」で記事を書いているキタガワさん。その豊富な語彙で、アーティストの魅力を余すことなく語っています。ヨルシカ、ずっと真夜中でいいのに。、YOASOBIの「夜」について焦点を当てた記事は読み応えもたっぷりです。
www.kitagawanoblog.com
「夜」のオススメの楽曲
コメント・ むらたかもめ(
id:houroukamome121)さん
ヨルシカ『花に亡霊』
ヨルシカは物語を綴るような歌詞が印象的だ。そのため、楽曲を再生すると一瞬で楽曲の世界に引き込まれてしまう。ボーカルsuisuの透き通った美しい声質、それと相性バツグンの心地よいメロディも魅力的だ。それは『花に亡霊』でも同様だ。それでいてこの曲は歌だけでなくバンドのグルーヴの良さも感じる。「バンドサウンド」として魅力的なのだ。特に中盤のギターソロは注目ポイントである。普段バンドしか聴かない人にも響くはずだ。
YOASOBI『夜に駆ける』
シンプルな構成と曲展開ながら、1つひとつの音が洗練されているYOASOBI。代表曲『夜に駆ける』ではキャッチーながら洗練されたサウンドが多くの人の心をつかんだ。小説投稿サイト「monogatary.com」に投稿された小説を音楽にするというコンセプトも面白い。小説を読んでからあらためて楽曲を聴くと、歌詞に込められた意味やMVに隠された物語を知ることができる。知れば知るほど驚きと発見があることがYOASOBIの凄さと魅力だ。
ずっと真夜中でいいのに。『お勉強しといてよ』
ずっと真夜中でいいのに。『お勉強しといてよ』はジャズやR&Bなど様々なジャンルをミックスさせて、高いクオリティーの楽曲を作っている。マニアックな編曲で玄人受けを狙った編曲だ。しかしそこにキャッチーで口ずさみたくなるメロディーが乗ることで、万人の心を掴む音楽に昇華させた。そしてACAねのリズム感の良さと半端ない声量、広い音域の歌声に圧倒させられる。コアな音楽ファンの心もライトな音楽ファンの心も両方鷲掴みする恐ろしいユニットだ。
むらたかもめ(id:houroukamome121)さんは、ブログ「おとにっち-音楽の情報.com-」で音楽についての記事を多く書いています。名前の通りニッチな角度から楽曲を分析していて、記事を読めば思わずその曲を聞きたくなるはず。YOASOBIのヒットの理由について書かれた記事は必読です。
www.ongakunojouhou.com
あなたも「夜好性」に
ぜひはてなブロガーのコメントを読んでから、あらためて3組のアーティストの楽曲を聞いてみてください。
新しい魅力に気づいて、あなたも「夜好性」になるかもしれません。

- アーティスト:ずっと真夜中でいいのに。
- 発売日: 2020/08/05
- メディア: CD
◇
あなたもぜひ、好きなアーティストについてブログを書いてみてください。