【寄稿】ブログを始めるときに大切なのは、気軽に更新できて、思い出をたくさん引き出せること。そして…… ―― 雨宮まみさんから、2014年を“空白”にしたくないあなたに素敵なアドバイス

1月は、1年でいちばんブログを始めやすいとき。普通の日記をつけるように、ブログを書きはじめてみませんか? はてなで10年近くブログを書いている 雨宮まみid:mamiamamiya)さん(2013年の流行語大賞にノミネートされた「こじらせ女子」という言葉の生みの親としてご存知の方もいらっしゃるかもしれません)に、2014年の幕開けにふさわしいアドバイスをいただきました。どうぞお読みください。

しい1年が始まりました。

この時期、帰省すると、必ず母に「今年の目標は何?」と訊かれます。私はいつも、それに即答できず、「何だろう?」と自分に問うことになります。一応、「出不精を直す」とか、「きちんとする」(すでに漠然としすぎて、目標ではないような……)とか、心から思っていることを言うのですが、1月2月3月でしくじりを繰り返すうち、4月になる頃には、目標がすでにずたずたになっている罪悪感から、目標そのものを脳が勝手に忘却の彼方へと押しやってしまいます。手帳の文字も、そのあたりから乱れがちに……。

1年の始めに思うことは、今年は去年よりも良い年にしたい、ということです。でも、じゃあ去年はどんな年だったかというと、これがさっぱり思い出せないのです。もちろん記憶を奪われたわけではないので、起きたことは覚えているのですが、具体的に、例えば6月頃にどんなことをしていて、どういう気持ちだったか、そういうことが全然思い出せない。

大きな仕事のあった時期、旅行に行った時期などのビッグイベントは覚えていても、それ以外、どんな生活をしていたのか、日常の中でどんな変化があったのか、そういうことはモヤモヤ~っとしたものに包まれていて、いまひとつピンときません。年末に「今年の映画ベスト10」みたいな企画に参加したいな、と思っても、年明けでフレッシュな気持ちになっていて何でも印象深く覚えている年始と、最近の出来事である年末の映画しか思い出せず、間がすっぽり抜け落ちているありさまです。特に4月~9月あたりがヤバいです。

何が悲しいって、決して充実してない1年ではなかったのに、それを思い出せないことです。「思い出せない」というだけで、すごく雑に毎日を過ごしてきてしまったような気持ちになるのです。

せめて1年を振り返ったときに、「今年はこんな素晴らしいものを観て、読んで、こんなことに挑戦して、こんなことに悩んで、喜んで、充実した1年だった」と感じられるように、ささやかな記録を残しておけばよかったのかもしれない。と、ときどき思います。

近は何でもSNSに書いてしまう私ですが、昨年、買い物のブログを始めてみました。買ったものや欲しいもののメモだけなら気軽に更新できるし、続けられそうだと思ったのです。

実際、苦にならずわりと続けられているのですが、買ったものや欲しかったものを振り返ってみると、「あ、夏は出かける予定が多かったから、歩きやすいサンダルを探してたんだった」「ボロすぎてさすがに腰に悪そうだと思ってたベッドを買い替えたの、7月だった。これは生活面で大きな進歩だった……」と、些細な買い物メモをもとに、意外とたくさんの記憶が引き出しから出てきました。

私はものが好きなので、欲しいものや、買ったもののことはよく覚えています。そこに記憶が関連づけられているから、特に思い出しやすいのかもしれません。

人によって、思い出しやすいポイント、記憶の中で印象に残るポイントはそれぞれだと思います。今日行った場所、読んだ本、観た番組、天気や気温、着た服、笑ったツイートなど、それをブログにメモしたときには、ただのメモにしか思えなくても、あとで見返すとそこから、その瞬間にしかなかった空気が立ちのぼってくることがあります。

それは、ちょっとぞっとする体験でもありますが、面白い体験でもあります。確実に言えることは、そうして思い出してみると、常に何かを感じ、何かを考えて生活していたわけで、「無駄に生きていた瞬間なんて、一秒もなかった」と思える、ということです。

ログを作るのに、大事なことはひとつだけです。それは、タイトルを考えること。

ブログ開設のページに行ったものの、タイトルの欄に何と書くか迷った挙げ句、そっとブラウザを閉じる人のなんと多いことか! そして名前さえ決まれば、もう書けたも同然。

「何も思い出せない1年」を「空白の1年」にしないための、自分のための記録に、ブログを使ってみるのはどうでしょうか。

今年こそ、数ある「今年こそ!」のひとつを、クリアしてすっきり減らしてみませんか。

All illustrations by 柳沢ユーヲid:u_wo).

はてな東京オフィスの雨宮まみ
※はてな東京オフィス来訪時

雨宮まみ(あまみや・まみ)

ライター。エロ本編集者を経てフリーライターとして独立。著書『女子をこじらせて』『だって、女子だもん!!』(共にポット出版)で、女子の自意識問題にメスを入れる。いつかは結婚するつもりだったのに、なんとなく独身生活を続けている独身女性の気持ちを綴った最新刊『ずっと独身でいるつもり?』(KKベストセラーズ)が現在発売中。

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