新型コロナウイルスの感染拡大を受け、文部科学省は2020年2月28日に全国の学校に休校を要請。その後、3月24日に再開への指針が公表されました。日々状況が変わる中、一部の学校では、4月以降も休校の延長やWebでの授業を行うと公表しています。
本記事では、さまざまな学校の先生や教授による「オンライン(リモート)授業」の知見を集めました。今後も続く休校措置や、遠隔での授業の際にご活用ください。
- 何を使ったらどんなことができる? 各種Webサービスの特色を知る
- 実体験から、双方向コミュニケーションの課題と解決を知る
- オンライン授業を継続するなら。導入を検討したい便利な機材やアプリ
- 小中高各種学校のさまざまな事例を知る
- ブログで授業の情報発信を行う
何を使ったらどんなことができる? 各種Webサービスの特色を知る
大学教員のアニ(id:gorotaku)さんによる「大学でのオンライン(リモート)授業で利用できるサービス」の紹介です。取り上げているのは「Slack*1」「Google Classroom*2」「Zoom*3」の3つ。それぞれについて、何ができて、どんなメリット・デメリットがあるのか、体験を踏まえてまとめています。
実体験から、双方向コミュニケーションの課題と解決を知る
以下で取り上げた3つの記事に共通するのは「双方向コミュニケーション」への課題と解決案。立ち居振る舞いを変えたり、さまざまなサービスを駆使したり、それぞれの工夫をご覧ください。
4年間のオンライン講義の経験と10個の改善案
2016年から2019年まで4年間オンライン講義を継続してきた、名古屋大学宇宙地球環境研究所の講師oxon(id:oxon)さん。感じた問題点として「まるで壁に向かって喋っているようだ」と語っています。特に「オンライン接続となるとさらに質問へのハードルが上がる」ことなどについて、10個の改善案を挙げました。
YouTubeライブとZoomを並行して配信
京都大学のCAPE*4主催の公開セミナー『論理学上級』の講師id:takuro_logicさんは、YouTubeでライブ配信を行いました。リアルタイムで聴講者の顔が見えない不安を解決するために、Zoomも並行して開いたそうです。当日の機材とセッティングも合わせてご覧ください。
takuro-logic.hatenablog.com
手持ちの機材で双方向コミュニケーションを可能にする
2019年1月にZ会で開催する報告会を「遠隔地から見てもらい、遠隔視聴者からコメントをいただく」という形式で行ったid:nomotatsuさん。「双方向のコミュニケーションができるようにしたい」「細かいスライドが見えるよう光学ズームができるカメラを使用したい」「追加のコストはかけたくない」など、6個の要件を満たす必要があったそうです。
it-education.hatenablog.com
オンライン授業を継続するなら。導入を検討したい便利な機材やアプリ
画質、画角、音質、そして値段。 授業を録画するのに最適なビデオカメラ
英語教師のanfieldroad(id:anfieldroad)さんは、ハンディレコーダーを販売する会社ZOOM*5の『ZOOM Q2N-4K』を購入。「教室全体が画面に収まるものがいいなと思って、広角150°のワイドレンズ」を選んだそうです。
anfieldroad.hatenablog.com
双方向で板書を共有。リアルタイムで描画できる『Jamboard』アプリ
Google Jamboard*6は、インターネットを介しホワイトボードに書き込めるデバイス。専用デバイスがなくても、PCやタブレットからアプリケーションを使えます。これを使って板書を共有しているのは、教育系企業社長で塾講師の林 俊介(id:shunsukehayashi)さん。便利な点をまとめました。
shunsukehayashi.hatenablog.com
小中高各種学校のさまざまな事例を知る
休校による各種学校の取り組みは多種多様。id:ict_in_educationさんは「休校×ICTでやれたこと」というカテゴリーで、さまざまな事例を紹介しています。
blog.ict-in-education.jp
ブログで授業の情報発信を行う
はてなブログには、授業の情報を公開しているブログもあります。
2009年からアーカイブが残る、京都大学文学部の「基礎演習 I 論理学」のブログ。最近では、授業の中継に加え、Zoomミーティングでの質問受付、ACADEMIA*7での配布資料の公開をしています。
kyoto-logic.hatenablog.com
大妻女子大学講師の森 功次(id:conchucame)さんは、授業の延期にあたり「授業開始が延びたとはいえ、勉強しなくていいわけではないですからね。いまこそ引きこもって予習だ予習。」と書きました。そのための資料を公開しています。
morinorihide.hatenablog.com