新型コロナウイルス感染拡大防止のため、全国の教育・研究機関ではオンライン学習環境の導入が重要な課題となりました。2020年5月25日付で緊急事態宣言が全国的に解除されましたが、依然として先行きが不透明な状況は続いています。また、この問題は今後のオンライン学習環境のあり方についても考える大きな機会をもたらしています。
本記事では、学校・大学関係者の皆さんから寄せられた、オンラインでの授業や研究に関連する知見を集め、この数ヶ月の皆さんの奮闘を振り返ります。今後のオンライン授業について考えている先生方をはじめ、学生・保護者の皆さんもぜひ今後の検討にご活用ください。
【小学校】子どもたちにとって「授業動画」とは?
“子どもたちは学習内容が面白いから動画を見ているわけでは無く、これから担任する先生、朝の会でつながりができた先生が授業をしているから見ているんだ”
小学校で先生をしているid:justsizeさん。勤務している学校ではMicrosoftのTeamsが導入され、作成した授業動画を投稿しているそうです。このエントリーでは、授業動画の作成を通じて得た学びを紹介するほか、担任の先生による授業動画が子どもたちにとってどういうものなのか考えています。(2020年5月14日の記事です)
【小中高】生徒たちの学習環境は? 困りごとは? アンケート調査
“環境の改善が前提となれば、実に75.4%の生徒児童がオンライン教育に肯定的ということになります。一方で環境改善に関係なく「やりたくない」生徒も12.3%いるということも留意が必要でしょう。”
Z会に勤める野本 竜哉(id:nomotatsu)さんは、いち早くオンライン授業を取り入れた学校(主に小中高)の生徒・児童を対象に2020年4月に実施したアンケートの結果を公開。生徒・児童のオンライン学習環境や自宅学習への意識を、さまざまな角度の設問から調査しています。(2020年4月25日の記事です)
【大学】Discordを活用し、協調学習を促進する
“黙って聞く講義のスタイルと違って、オンライン型の演習で学ぶべきお手本や競合関係にあるものは、ゲームなのかもしれない、と思っている”
大学の情報学部で教授を務める上平 崇仁(id:peru)さん。学部2年生の演習授業を行うにあたって、Discord(ゲーマー向けに開発された通話・チャット用ソフトウェア)を活用しているそう。ZoomやGoogle Meet、Teamsなど他のツールと比ベた利点をブログにまとめています。(2020年5月13日の記事です)
【大学】オンライン講義で注意すべき6つのポイント
“大学における「講義」の目的を「学生の学びを助けること」と位置づけるならば・・・必ずしも、対面式だけが唯一無二の教育手段ではないはずだ・・・ということで、何か良い手段がないかどうか、方法を模索したのであった”
大学で教鞭を執るざわこ(id:tkzwy)さんは、実際にリアルタイムのオンライン講義を行った感想と、リアルタイム配信を行うにあたって気をつけるべき6つのポイントをブログで紹介。技術的側面から、オンライン講義をよりよくするための方法を探っています。(2020年5月9日の記事です)
【大学】オンライン講義・学会で著作物を利用する前に
“結論を先に言うと、オンライン授業は無許諾で著作物を利用できますが、オンライン学会は許諾が必要そうです”
大学院博士課程に在籍する澁川 幸加(id:redbuller)さんは、オンライン講義やオンライン学会で留意すべき「著作物の利用」についてまとめています。一度しっかり読んでおきたいエントリーです。(2020年4月18日の記事です)
他にも読んでおきたいエントリー
上で紹介した他にも、これからに役立つエントリーが数多く寄せられました。その一部をご紹介します。
【大学】オンライン講義の知見・メモ
文系学部教員向け、オンライン講義の手引き(弊学のケース) - ronbun yomu
【ブログ&コラム】オンライン授業の覚え書き - モグラボラトリ日誌
教員養成系小規模私立大学で、授業は非同期遠隔で、教員はリモートワークになりました - りったんせんせーのらぼにっき。
論理学集中講義をYouTubeライブ配信したので、メモ - 論理学FAQのブログ
オンラインのコンピュータの導入講義メモ - 発声練習