はてなブログ編集部は、どうやって記事を選んで紹介しているの? 【週刊はてなブログスペースふりかえり第1回】

こんにちは。はてなブログ編集部の大藤です! 立秋を過ぎましたが、まだまだ暑い日が続いていますね。みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

さて、はてなブログでは「週刊はてなブログスペース」と題して不定期でX(旧Twitter、まだ呼び慣れないものですね)でスペースを開催しています。スペースは、Xのアカウントを使って、音声会話をして、ラジオのように配信できる機能です。

このスペースでは、30分から1時間程度、はてなブログの永田と大藤が、はてなブログをより楽しんでいただくため、便利な機能やイベントの情報、おもしろい使い方を紹介しています。

今回は、特に反響の大きかった「はてなブログ編集部が、どうやって記事を選んで、紹介しているか」について、改めて記事としてご紹介します。ぜひ最後までお読みください!

▼「はてなブログ編集部が、どうやって記事を選んで、紹介しているか」スペースを聴きたい方はこちら!

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はてなブログが目で見て、手で選ぶブログ紹介をやる理由

まずは、はてなブログ内でユーザーさんの記事を紹介している場所を改めてご紹介します。主な場所には以下の3つがあります。

いずれも「週刊はてなブログ編集部」が運営しています。

これまで、はてなブログが参加したイベントやお問い合わせ、X(旧Twitter)のリプライなどで「はてなブログで紹介する記事について、どうやって探しているの?」「どういう基準で掲載しているんだろう」という質問をよくいただいてきました。ここで紹介した場所では、全ての記事を目視で探して、手動で紹介しています。

SNSやブログサービスなどのプラットフォームにおいて、「自動でピックアップした投稿を目立つ場所に提示する」という方法が主流となっている中で、なぜ、はてなブログは人力でブログを探しているのか? その理由は大きく3つあります。スペースでは、その理由についてお話ししました。

PVや読者数に関係なく、はてなブログで書かれた良い記事があるから

理由の1つ目は「PVや読者数に関係なく、はてなブログで書かれた良い記事があるから」です。数字だけをもとにして機械的に投稿のピックアップをすると、注目を集めている記事がより広がって読まれる、という傾向が強くあります。しかし、すでに人気のある記事や、バズを起こすような記事は、もともと人の目に触れやすく、はてなブログの外側でも読まれるチャンスがたくさんあります。

一方で、おもしろくて素敵なのに、まだ読者数が少ない、まだアクセスが多くはない、という記事もたくさんあります。

そんな記事にも光を当てていきたいと考え、さまざまな手法を検討・テストしましたが、最終的には「人の目で探すしかない」という結論に至りました。

「書かれたものを読まれたい」というブロガーさんの気持ちに寄り添いたい

もう1つは「書かれたものを読まれたい」というブロガーさんの気持ちに寄り添いたい、という理由からです。

「きょうのはてなブログ」や「週刊はてなブログ」、「はてなブログのX(旧Twitter)アカウント」で紹介する記事は、その時点で「週刊はてなブログ編集部」という読者がいます。ささやかなことでも、極めて個人的なことでも、書いたことの先に読者がいる、そして他の人にも読んでほしいと思って紹介している、ということが、少しでも書くことの背中を押す力になれればと思っています。

ブロガーさんの記事こそがはてなブログのサービスを体現しているものだから

そして3つ目は「ブロガーさんの記事こそがはてなブログのサービスを体現しているもの」だからです。

ブログやSNSなど、みなさまがさまざまなサービスを選ぶとき、単純に機能の比較だけで選んでいるわけではないと思います。ではどの要素で選ぶのか?というと、そのサービスで「どんなことが書かれていて」「どんな記事が読まれているのか」や「どんな雰囲気なのか」そして、「それが自分が書いている、書きたいものにフィットしているのか」というところが重要なんじゃないかと思っています。ユーザーのみなさまが書いているものを、しっかり読んで、しっかり紹介することが、これからはてなブログを使おうと考えている方に「はてなブログは、こういうサービスなんだ」を伝える大切なことだと考えています。

はてなブログのブログ紹介、それぞれの特徴と編集部おすすめの見どころ

ここからは、「きょうのはてなブログ」「週刊はてなブログ」「はてなブログのX(旧Twitter)アカウント」それぞれの特徴と編集部おすすめの見どころを紹介していきます。

きょうのはてなブログ

まずは、はてなブログのトップページの「きょうのはてなブログ」です。
hatenablog.com

はてなブログのトップページには、2023年8月現在、以下の8つのコーナーがあります。

  • 編集部がおすすめする「きょうのはてなブログ」
  • 「きょうのはてなブログ」の中でも有料記事に特化して紹介する「おすすめ有料記事」
  • はてなブログ独自の基準でランキング化して毎週月曜日に更新する「週間人気記事ランキング」
  • はてなブログのオウンドメディアである「週刊はてなブログ」の最新記事
  • 独自ドメインで運営されている、こだわりブログの新着記事を掲載する「こだわりブログ」
  • 新しく開設されたブログの新着記事を掲載する「ようこそブログ」
  • はてなブログのその時々の人気記事が見られる「注目されている記事」
  • 話題ごとにタグがついた記事を集めた「トピック」

2023年8月時点の仕様です。変更する場合があります

この中で、人の目で記事を選んでいるものは「きょうのはてなブログ」と有料記事に特化した「おすすめ有料記事」です。そのほかはそれぞれのロジックに従って自動で選定し、掲載しています。

「きょうのはてなブログ」と「おすすめ有料記事」は一つ一つ編集部が選んで、それぞれのブログに合わせて記事を紹介する一言を添えています。この一言は、2021年11月に、はてなブログが10周年を迎えた際に公開した特設サイトで、ブログ記事の紹介に一言ずつ添えたところ、ご好評をいただいたので、トップページのリニューアルでも採用しました。この一言は、書店のポップのように楽しんでもらえるといいなと思って考えています。

週刊はてなブログ

この記事が掲載されている「週刊はてなブログ」は、はてなブログで書かれたブログや記事を紹介するメディアです。通称「週ブロ」と私たちは呼んでいます。みなさまも気軽に「週ブロ」と呼んでいただけたらうれしいです。

週ブロでは、はてなブログにある記事の中から、編集部スタッフが、テーマに合わせて多種多様なブログを見つけ出して紹介しています。

はてなブログのX(旧Twitter)アカウント @hatenablog

はてなブログのX(旧Twitter)アカウントでは、Xで共有された記事を中心に、引用リポスト(旧RT)などを活用して、はてなブロガーさんの記事を紹介しています。

週ブロの記事や新機能のリリースの告知など、最新情報も投稿しています。

また、はてなブログが参加する「日記祭」や「文学フリマ」などのイベント開催時には、リアルタイムでレポートをすることもあります。冒頭でも紹介した通り、不定期でスペースも開催していますので、フォローがまだの方はぜひ、この機会にフォローしてみてください。

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編集部がおすすめする見どころ

まこまこまこっちゃん:

編集部のおすすめには良いブログが集まっているはずなので、購読したりして他の記事も読んでみてください! あと週ブロの右上にある「きょうのひとこと」も地味に更新しているので、見てもらえるとうれしいです!

中村碧:

おすすめを見たら、週ブロ編集部に紹介されやすいブログの傾向がわかると思います!

藤野在紗:

「きょうのおすすめ」では、過去に紹介したブログもさかのぼって見られるようになっているので、振り返ってみると、そのときどきの流行がなんとなくわかるのがいいです

はてなブログが紹介したくなる良い記事とは?

「はてなブログが紹介したくなる良い記事」と、反対に「掲載したいけどどうしてもNGになってしまう記事」について紹介します。

はてなブログは、「読みたいブログを読みたい」「読んでほしい人に読んでほしい」を、体験できるブログサービスを目指しています。そうした中で、はてなブログが思う、良い記事とは、たくさんのユーザーさんに読んでほしい、届いてほしい、と感じる記事です。

ではそれはどんな記事なのか、大きく分けて3つありますので、それぞれを説明していきますね。

1)その人にしか書けない内容であるということ

1つ目は「その人にしか書けない内容である」ということです。情報そのものではなく、その人にしか書けない感想・意見・体験が書かれているものが素敵です。

例を挙げると、

  • 映画や書評であれば、あらすじより感想
  • 家電やガジェットレビューであれば、仕様の説明よりそのものの使用感
  • 日記であれば、事実だけでなく、感じたこと

について書かれているものに、よりその人らしさを感じます。

また、ノウハウであれば、情報のまとめや羅列ではなく実体験について語られていると、その人らしさが出るのかなと思います。

2)自分という軸がしっかりある

2つ目は、「自分という軸がしっかりある」ということです。誰かに読んでもらうことを意識するのも大事なことです。でも、まずは、自分の目線で自分の思いを書いていただきたいなと思っています。

丁寧に書くことや脚色を入れて魅力的にすること、誰かの役に立つことを意識すると、なかなか筆が進まないという人も多いのではないでしょうか? でも、ブログは日常的に文章を書ける場所です。気軽に自分らしく、書いていただけるとうれしいです。失敗談だって大歓迎です。素直で、その人の姿が感じられるブログを見ると、同じように感じて、悩んだり、考えたりしている人に届けたいな、と思います。

どんなブログを選んでいる? 編集部より

ここで、編集部メンバーからどんなブログを選んでいるか、について聞いてみました! 共通したのは「楽しそう」「明るくなる」「元気が出る」というワード。それぞれブログのどんなところに注目しているのでしょうか?

まこまこまこっちゃん:

楽しそうなものはつい読んじゃいますね。あと、独自の視点があって、 読んだら人生になんらかの良い効果がありそう・世の中がよくなりそうな記事を見ると取り上げたくなります!

中村碧:

ブロガーさんそれぞれの癖だったり、フォーマットがあると思います。読んだ人が似たフォーマットを使ってブログを書きたくなるような記事に注目しています。あとは、長文でしか読めない(出てこない)素朴な・気の抜けたフレーズに出会うとうれしくなります。日記や読書記録など中長期にわたって続いている・続きそうなプロジェクトに取り組んでいるブログもチェックしちゃいますね

藤野在紗:

キラーフレーズがある記事が好きです! あと私はアイドル​​やラジオ、お笑いなど、幅広くエンタメ好きなので、同じエンタメについて、自分の感想を述べているものは読んじゃいますね。美味しそうな料理・きれいな写真が掲載されているものも好きです

3)正しく利用している

3つ目は「正しく利用しているかどうか」です。はてなブログでは、みなさまに快適にブログを書き、読んでいただくために、規約やガイドラインを設けています。その規約やガイドラインに沿っているか、ということが重要になります。

ここで、よくあるNG事例を紹介します。

  • 画像を引用しているが、引用要件を満たしていない
    • 他のサイトから引用の明記なしで画像を引用したり、スクリーンショットを掲載している記事は、紹介することができません
    • YouTubeなどで、他の人の著作物を無断で使用している動画をブログで紹介している場合も紹介することができません
    • 画像などの著作物の取り扱いについては、以下の記事で詳しく紹介しています

blog.hatenablog.com

  • 商用利用しているブログで、連絡先の表示・設置のないもの
    • はてなブログではアフィリエイトや広告などを使って収益化しているブログにお問い合わせ先を設置いただくよう、ガイドラインで定めています
    • Google アドセンスや外部のASPサービスを使ったアフィリエイトリンクをブログに掲載している方は、お問い合わせ先の設置などをお願いします
    • 設置方法やルールは下記のページに記載していますので、ぜひ読んでみてください!

blog.hatenablog.com

どんなに良い記事であっても、上記のようにNGの要素があると紹介できなくなってしまうので、この機会にご自身のブログや記事でルールを守った正しい利用ができているか、どうぞご確認ください。

ブログをピックアップするときに編集部が気をつけていること

まこまこまこっちゃん:

あまりにも個人的な話・センシティブな話などが書かれていて、紹介してほしくなさそうなブログは、察せるように意識しています。あとは、自虐的な話はあまりピックアップしないようにしていますね。

中村碧:

顔写真など個人が特定できるものが映っている記事はなるべく取り上げないようにしています

藤野在紗:

ネットスラングの中でも、誰かを傷つける言葉を使っているものは、意識的に取り上げていません。また、事件や事故にもつながりかねないので、自宅や職場が特定できそうなことが書いてある・写っている記事の紹介は避けるようにしています

編集部はどこで記事を探しているの?

最後に週刊はてなブログ編集部がどこで記事を探しているかについて簡単に説明します。

基本的にはX(旧Twitter)で見かけた記事や、はてなブックマークで見かけた記事、同じキーワードで記事をひも付ける「はてなブログ タグ」などで記事を見つけることが多いです。

また、はてなには、誰でもおすすめのブログや記事を紹介できるチャットルームがあります。スタッフの誰かが良いブログや記事を見つけてそこに書き込むと、はてなブログ編集部がそれを見に行っています。

良い記事を書いたから読んでほしいな、紹介してほしいなという人は、X(旧Twitter)ではてなブログへリプライしていただくか、週刊はてなブログのお問い合わせから送っていただけるとうれしいです。間違いなく編集部の誰かが読みます!

というわけで、今回は、「はてなブログ編集部がどうやって記事を選んで紹介しているか」をテーマに記事を書きました。

ここまで書いた通り、はてなブログはみなさまのブログに支えられて成り立っています。これからもはてなブログに素敵な記事がたくさん投稿され、多くの方々に読まれるよう、情報発信やイベントを企画していますので、お楽しみに!

By 大藤由緒
Profile

大藤由緒

週刊はてなブログ編集部3年目。おおふじよしおと読みます。SF小説と京都が大好き。 築100年の京町屋をリノベーション中。インテリアや部屋紹介の記事をついつい読んでしまいます。