漫画を描いたこともない、名もないアパレル販売員の私がブログを書籍化するまで【書籍プレゼントあり】

【書籍のプレゼント情報あります!】
『ぼのぐらし』で自身の体験をコミックエッセイとして発信しているぼのこさんに、インスタとブログで月間10万人に読んでもらえる秘訣を書いていただきました。記事末にはプレゼント情報もあります! この記事は、はてな×KADOKAWAで取り組む「ブログ書籍化プロジェクト」で出版される書籍のプロモーション記事です。

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みなさま、こんにちは。ぼのこと申します。

もともとアパレル販売員をしていたのですが、1年ほど前からフリーのWeb漫画家としてInstagramやブログを中心に活動をはじめました。

現在、私が描いているのは「ぼのこと女社会」という販売員時代の体験をベースとしたコミックエッセイです。20・30代の女性を中心にInstagram・ブログ合わせて毎月10万人を超える方々から読んでいただいております。

そして、なんとこの度、大変有難いことに初の著書『女社会の歩き方』がKADOKAWAさんから刊行されることとなりました。

女社会の歩き方

女社会の歩き方

  • 作者:ぼのこ
  • 発売日: 2020/04/23
  • メディア: 単行本

そんな私、実はこの活動を始めるまで漫画というものを描いたことがないズブの素人で、漫画自体もほとんど読んだことがございませんでした。(唯一、読んだことがあり、好きな作品「ジョジョの奇妙な冒険」を除いて)

では一体なぜ、これまで漫画と無縁であった私が漫画を描き始めたのか。

この記事ではそんな素人だった私が無謀にも漫画を選んだ理由、ちょっとした漫画の作り方やコツ、ブログのノウハウなどこれまでにやってきたことを紹介します。この記事を読んで漫画に挑戦してみようかなと、そして著書も手に取ってもらえると大変うれしいです!

素人の私があえて漫画を選んだわけ

「情報を伝えるための手段」というのはたくさんあります。ただ伝えるだけなのであれば、漫画よりも文章で伝える方がより手軽で簡単です。それなのに、なぜ私はあえて描いた経験もなく、より労力がかかってしまう漫画で描こうと考えたのか。

それは、「漫画であれば伝えたいテーマを伝えたい相手(想定読者)により分かりやすく届けられる」と考えたからです。

漫画を描きたい! から始めたわけではなく、ある種逆算して考えた結果、たどり着いたのがInstagram上で発信する「漫画」だったのです。

私の作品の場合、メインテーマは「仕事や人間関係についての考え方」です。そしてその考え方を1人でも多くの頑張る(頑張りたい)社会人に届けたい、と思っています。なかでもまず読んでほしい読者は20代・30代の働く女性です。その人たちに伝えたい情報を受け取ってもらうためには、どのようにアプローチをしていけばよいのだろう……。

自分の発信した情報を届けたい層に受け取ってもらうために、読者の生活をより深く想像してみました。

ーーー毎日、満員電車に揺られ通勤をし、職場では人間関係に疲れ、帰宅した頃にはヘトヘトの状態。

そんな読者の姿が浮かびました。もしそんな中で、仮に「生産性をあげるチームとは?」や「人間関係を良好にするマインドセット」などといった内容の記事を長文で執筆したとして、果たしてどれくらいの人がその記事を読んでくれるのでしょうか。

もちろん、そういった記事も需要があることは確かです。しかし、平日の夜、仕事で疲れて帰ってきて、「残りの時間はゆっくりダラダラ過ごしたい」。そう考えている人にこそ私の記事を読んでもらいたいと考えたのです。

漫画であれば、文字(文章)に比べてより読むための労力が少なく、より手軽に読んでもらえることができます。


ひと昔前まで、ネットで情報を得るためには、関連するワードを検索にかけ、検索結果として表示されたページへ訪問し、テキスト中心の記事を読まなければいけませんでした。

しかし現在、私たちはあらゆる方法でより簡単に情報を得られるようになったのです。

Instagramの場合、わざわざ検索エンジンに文字を入れて自ら情報を探しにいかなくても、アルゴリズムによって自分の興味とマッチした情報が”おすすめ”として自動的に上がってきます。その仕組みを活用してイラストや漫画をInstagram上で掲載すれば、素人の私でも、多くの人に読んでもらえるチャンスが高まると考えました。特にInstagramでは動画や画像といった“より直感的に受け取れる情報”を探しているユーザーが多く、伝えたい相手である想定読者とマッチしていたのです。

そのような理由からInstagram上で発信する「漫画」(インスタ漫画)を描くことにあいなったわけです。

あくまでも受け手である読者ファーストで考えること、受け取ってくれる人へ向けて最適な方法で的確に情報を発信することが何より大切なことだと私は思います。

独学と失敗で身につけた漫画制作メソッド

感情移入しやすい演出

冒頭でも述べましたが、私は漫画の初心者。毎日が学びと成長の連続です。Instagramで漫画を描けばすぐに読んでもらえるようになるなんてことはありません!

日々試行錯誤しながら、どのように表現すれば読者がより作品に感情移入をしてくれるのか、自身の周りの環境と照らし合わせてもらえるのか、そういったことを常に考えながら作品作りに励んでおります。

読者の方が感情移入できるよう、場面場面のリアルな雰囲気の演出には特に注意を払っております。例えば、作中でなにかトラブルが発生時したときの緊張感、また仲間と何かを成し遂げた時の喜びなどなど。漫画はあくまでも創作物。だからこそ現実世界の感情をそのまま載せづらいという課題も存在するのです。

漫画という創作物の上に、作者の生きた感情を乗せるにはどうすればよいのか。漫画初心者の私は高い画力を持っているわけでもないので、より工夫が必要となってきます。特に構図を意識し、読者の方がより作品に入り込みやすく、現実の自分と重ねてもらいやすくなる努力をしております。

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決意のシーンでは煽り視点で。迫力やエネルギッシュさを表現

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表情をあえて描かないことで、受け取り方に幅を持たせ、どんな表情か想像してもらうような描き方

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デフォルメだからこそ表情の表現が特に難しい。 眉毛や陰影をつけたりすることによって表現に工夫をいれる

私の漫画の作り方

まだまだ試行錯誤の途中ですが、参考までに「漫画に挑戦したい!」方のために、「伝えたいこと」(ネタ)を漫画に変換し、発信するまでの工程をご紹介いたします。

【1】まずは読者に伝えたい小テーマを決める
・例えば「陰口を言う同僚への対処方法」


【2】自分の身の回りで起きた出来事を思い出す作業
・「あのとき先輩にこう言われたな」「自分はこう感じたな」など


【3】漫画として読みやすいように話の構成を考える
・Instagramに一度に掲載できるのは10枚なので、それ以内にまとめる
・内容が濃い場合は何話かに分けて小テーマを伝えるイメージ。連載物なので前後の話ともつながるように考慮する


【4】イラストの構図を考える


【5】ネームの描きおこし

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【6】清書描き

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【7】データの容量を圧縮する作業
・スマホで読んでくれる人が多いので容量をより軽くする


【8】ブログ・Instagramにて掲載
・ブログでは「あとがき」にも時間をかける

以上の工程全てをこなすとだいたい1~2日ほど。結構大変です。

イラスト自体はiPad Proを使用して描いております。利用しているアプリは「ibis Paint」( https://ibispaint.com/ )というもの。有料版・無料版があり、私が使用する分には無料で十分過ぎるのですが、大変お世話になっていることから有料版をダウンロードさせていただきました。

Instagramとブログをうまく利用して読者に届ける

Instagramで発信した全ての漫画をブログにも載せています。ブログとInstagramの使い分けとして、ブログではより漫画の内容を掘り下げるために「あとがき」を入れて自身の思いや考えを発信しています。

インスタ漫画だと10枚という枚数制限の中で伝えたいことが収まりきらないケースもあります。

なので「あとがき」として当時の心境や気持ちなどを文章で加えて添える「本編」+「あとがき」というかたちを採用しました。あとがきを含めてやっとひとつの作品になるというときもあるのですが、Instagramで漫画を読んでくださっている読者の方の中には「ブログまでは見てないよ」という人たちもいらっしゃいます。

本当であれば、文章もセットで楽しんでほしいのだけれど……。ブログへと誘導するためには、どのような工夫が必要なのか? そこで私が思いついたのは最もシンプルで簡単な方法、「ユーザーにとってのメリットを作ること」でした。それは、「ブログだと1話先読みできる」というメリットです。

「先読みができるという」というメリットを期待しブログを訪問してくれた方が「先読みしにきただけだったけど、ブログに来てみたらそこに面白い文章があった! ちょっと得した気分!」そう思っていただけるような仕組みを作ったのです。

コンテンツを発信する上で私が心がけているのは、「常に読者の期待に+αの価値を提供する」ことです。意識してやり続けたことで、だんだんと読者数も増えていき、今ではたくさんの応援メッセージなどを頂くようになりました。

ここまでざっと、試行錯誤の結果たどり着いた私なりの制作ノウハウを書いてきました。お察しの通り、漫画の制作というのは大変手間と労力のかかるものです。しかし苦労も多いですが、それ以上に得られる喜びというものも大きいです。

ぜひ皆さまも、今度は発信者という立場になってご自身が経験してきた素晴らしい出来事や、人生で得た素敵な学びをより多くの人々へ発信していただければいいな、と思っております。

私のように漫画に挑戦する人が増えたら大変うれしいです!

◆◆

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最後になりましたが書籍のご紹介です。2020年4月23日より自身初の著書『女社会の歩き方』を出版することとなりました。

女社会の歩き方

女社会の歩き方

  • 作者:ぼのこ
  • 発売日: 2020/04/23
  • メディア: 単行本

私、ぼのこが「店長になる」という目標をもとに職場の荒波に揉まれながらも奮闘していく様子を描いた「ぼのこと女社会」のお話をメインに、描き下ろしの限定ストーリーもいくつか収録してあります。読みやすい漫画形式で仕事や人間関係との向き合い方について描いておりますので、ぜひお読みいただけましたら幸いでございます。

著者:ぼのこid:rmtn

ぼのこ

元ベビー・子ども服アパレル店長。約7年勤務。店長経験あり。「とりあえずなんでもやってみよう精神」が持ち味。現在はウェブ漫画家としてブログとインスタグラムで『ぼのこと女社会2』を連載中。 好きな食べものは、辛いもの全般。
ブログ:ぼのぐらし。
Twitter:@bono_gura
Instagram:@bono_gura

ぼのこさんの著書『女社会の歩き方』を抽選で10名様にプレゼントします。詳細は以下の応募要項をご覧ください。たくさんのご応募、お待ちしています!

応募要項

応募期間 2020年4月24日(金)~2019年4月30日(木)23:59
賞品・当選者数 『女社会の歩き方』10名様
応募方法 この記事をはてなブックマークに追加 し「#ぼのこさん本プレゼント」と記入してください。このエントリーをはてなブックマークに追加
抽選と発表 応募期間終了後に厳正な抽選を行い、当選ユーザー様の登録メールアドレス宛に送付先情報等を確認するメールをお送りします(取得した情報は本賞品送付用途以外には使用いたしません)。なお、送付先は国内に限らせていただきます。
発表は賞品の発送をもって代えさせていただきます。

※最近、当選のお知らせメールに返信がなく、当選が無効となるケースが多発しております。ご応募の際は登録メールアドレスのご確認をお願いします。

※この記事は以下の取り組みで出版された本の紹介記事になります
hatenacorp.jp

※記事初出時、「ジョジョの奇妙な冒険」について「ジョジョの奇妙な物語」と記載していました。読者の方からのご指摘により、2020年4月27日(月)10時15分、当該箇所を修正いたしました。お詫びして訂正いたします。

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編集:はてな編集部