お菓子作りは食べておいしい、撮って楽しい! その面白さと食べ物写真の撮り方をご紹介します(寄稿:gemomoge)

※キャンペーンは終了しました。たくさんのご応募、ありがとうございました。

【記事末に書籍のプレゼント情報あります!】おうちで簡単に挑戦できるお菓子のレシピブログ「さっさっさっと今日のおやつ」のgemomogeさんに、お菓子を撮ってブログに載せるようになった経緯、スマートフォンなどで食べ物をおいしそうに撮るコツについて寄稿いただきました。この記事は、はてな×KADOKAWAの「ブログ書籍化プロジェクト」で出版される書籍のプロモーション記事です。

こんにちは! お菓子を作り、撮影し、食べているgemomogeと申します。

6年前から始めたInstagramと、5年前から始めたはてなブログ「さっさっさっと今日のおやつ」で、手作りのお菓子のレシピを公開しております。

現在ではInstagramで8.8万人の方にフォローしていただき、ブログには1日1万人の方が訪問してくださって、どちらも楽しく活動しています。

普段はフリーのカメラマンをしています。6年前は会社員として化粧品のボトルなどを撮影していましたが、Instagramがきっかけで“被写体としてのお菓子の魅力”に気づき、現在はフードの撮影を中心にお仕事させていただいております。

☆ ☆ ☆

この度、私のブログが、KADOKAWAさまからレシピ本『味わいリッチな焼き菓子レシピ』として刊行されました。


Instagramやブログには焼き菓子の写真だけではなく、生のお菓子の写真もたくさん載せているのですが、書籍ではより分かりやすくなるように焼き菓子に特化しました。私が考える「焼き菓子」とは、常温で持ち運べるお菓子です。

実は出版のお話をいただいた時、「ブログを本にすると、どうしてもお菓子作りに必要な写真や情報が盛り込めなくなってしまうのではないか」と心配しました。

しかし、KADOKAWAさまは新人の私のわがままをたくさん聞いてくださいました。1つのレシピに割くページ数を増やし、1工程1写真を基本に、少ないもので4ページ、多いものでは6ページ、最大34枚の工程解説の写真を載せていただきました。出来上がった本を自分で見て、あらためて「写真たっぷりの尖ったレシピ本だなぁ……」と目を細めているところです。

今回の書籍は、ブログで紹介したレシピをもとにしています。ブログでレシピを紹介するときは、レシピを書くこと自体に加え、写真を撮ることも自分にとっての楽しみの一つ。ブログの写真を見た方からもよく写真の撮り方について質問をもらうので、この記事では、「おいしそうな食べ物写真の撮り方」と、私がお菓子を作るようになったいきさつについて、ご紹介したいと思います。

もくじ
  • Instagramとブログにお菓子の写真を載せるようになったわけ
  • 今すぐ簡単にできる、食べ物の写真を撮影する時の基本ポイント
    • 《1. 明るさ》
      • 【逆光】
      • 【順光】
      • 【半逆光】
    • 《2. 構図》
      • 【A. 左右どちらかに寄せる】
      • 【B. 45度の角度から見ているように撮る】
      • 【C. 困ったときは真上】
    • 《3. +α ちょいテク》
  • お菓子を作るようになったのは、食べてくれる人がいたから
  • 「日常の中にあるお菓子作り」をホームステイで教わった

Instagramとブログにお菓子の写真を載せるようになったわけ

結婚して子育てをするようになり、子供の成長記録としてInstagramを始めました。

最初はとりとめもないことや日々のお弁当などを記録していたところ、ある日何気なくアップしたモンブランケーキの写真に、いつもの投稿とは比べ物にならないくらいの「いいね!」が集まりました。

その時に、「ケーキの写真って、もしかして結構求められてる?」ということに思い至りました。実はそれまで、ケーキやお菓子のことを人気のあるコンテンツだと思っておらず、びっくりしたのを覚えています。

そこから、お菓子の投稿が増えていきました。

Instagramでの最初のケーキ投稿はこちら。

しばらくお菓子写真の投稿を続けていると、私のお菓子を楽しみにしてくれる人が増え、レシピを聞かれることも多くなっていきました。

そこで、Instagramでレシピを書くよりも、もっと自由に書けるブログで書こうと考えて始めたのが、はてなブログ『さっさっさっと今日のおやつ』でした。

レシピを書く時に私が大事にしていることがいくつかあります。

☑ 上から下まで、テンポよく短い文章で読めること
☑ 基本的にはレシピ以外の雑談を入れないこと
☑ 擬音などを使い、分かりやすい表現で伝えること
☑ 工程は丁寧に、写真と文章で伝えること

そしてもちろん、作ったお菓子がおいしく出来上がり、失敗が少なくなるような、親切な記事にするよう気を付けています。お菓子を作っていた人が作るのをやめてしまう一番の原因は、失敗することだと思っているからです。

写真とともに気負わず読めて、読み終わる頃には、実際にはお菓子を作っていなくても作った気分になれる、そんなブログを目指しています。

今すぐ簡単にできる、食べ物の写真を撮影する時の基本ポイント

楽しく作って出来上がったお菓子を前に、私が楽しんでいるのは写真撮影。私の写真を見て、撮り方を聞いてくださる方もいます。

お菓子って最高の被写体なのです。

艶、質感、色も形も、写真に残すと匂いまで伝わってきそうな1枚になります。

今はスマートフォン(スマホ)に高機能のカメラが付いていて、気軽にデジタル一眼レフで撮るような写真が撮れるようになっています。そこで、皆さんのお手持ちのカメラで「今からすぐ簡単にできる、食べ物を撮る時の基本ポイント」をここでご紹介します!

スマホで食べ物の写真を撮るときに押さえると良い基本のポイントは、以下の3つです📸

1. 明るさ
2. 構図
3. +α のちょいテク

お菓子に限らず、どんな食べ物でも応用できます! それぞれ説明していきますね。

《1. 明るさ》

料理が映える光、それはずばり、自然光

それも直射日光ではなく、やわらかな光がおすすめです。直射ではない明るい場所を探しておきましょう。

照明用の機材がない場所では「自然光か、それ以外か」で勝負が決まるといっても過言ではありません。

そして次に大事なのが、被写体への光の当たり方

ここに3枚、同じ被写体を写した写真があります。

【逆光:(ぎゃっこう):カメラのレンズが光源の方向を向いている状態】
【順光(じゅんこう):カメラの後ろから被写体に向かって光源の光が差している状態】
【半逆光(はんぎゃっこう)とサイド光の間:被写体の斜め後ろと側面の間の位置から光源の光が当たっている状態】

私のおすすめは【半逆光とサイドの間】です。右手前に自然に落ちる影と左上の明るさが、自然な立体感を作ってくれて、なんともおいしそうに見えます。

被写体と光が当たっている方向を考えながら撮るだけでも全く違う写真になりますよ。

もしカフェなどお外で撮る時に、窓際の4人席に通されたら、窓に近い席はお友だちに譲り、通路側に座って光を操ってみてくださいね!

《2. 構図》

「写真の構図のいろは」は数えきれないほど存在するのですが、まずはInstagramで扱うような、真四角(スクエア)の写真で考えてみます。

スマートフォンの小さな画面で見るということだけを考えると、以下の3つが効果的です。

A. 左右どちらかに寄せる
B. 45度の角度から見ているように撮る
C. 困ったときは真上
【A. 左右どちらかに寄せる】

少し横に寄せるだけで、写真になにかメッセージ性を感じませんか?

この余白からにじみ出るストーリー。

【B. 45度の角度から見ているように撮る】

45度という角度は、普段私たちがものを見る自然な角度です。

自然だからこそずっと入ってくる。おいしそう!! って素直に思える、そんな角度です。

【C. 困ったときは真上】

スマホカメラは見えているものをパシッと写すことに長けています。真上からの構図(俯瞰)は、基本的にピントが自動で合うスマホカメラのお得意構図です。説明的な写真の真上構図はInstagramから流行ったといってもよいくらい、見映えがします。

左上と右下に空間を作るとさらにドラマチックになるので、おすすめです。

《3. +α ちょいテク》

ちょっと慣れてきたら、シズル感を意識して、写真を見る人のお腹を空かせるような仕掛けをすると楽しくなります。

例えば蜂蜜をかけてみる。


先ほど真上から撮った写真をぐっとアップにするのもおすすめです。パンの質感がよく分かって、またお腹が空いちゃいますね。


スマホのカメラにポートレート機能やライブフォーカス機能などが付いている場合は、それらを使って背景をぼかせば、さらに立体感が出て面白くなります

これはちょっとボケ過ぎたかな。


そして最後はレタッチ! 明るさや色味を調整してさらに印象的な写真にすることができます。

左の写真を、Instagramのレタッチ機能でレタッチをして、右の写真にしました。


左:レタッチ前/右:レタッチ後

元の写真の明るさにもよりますが、左くらいの明るさの写真を右の状態にするには、以下のように調整します。

  • 明るさ:+20
  • 彩度:+25
  • ストラクチャ:+20
  • ビネット:+40
  • ハイライト:+20

Instagramのレタッチ画面

あとは、ちょっとアップにしておしまい!

少し意識するだけでぐっと変わるので、ぜひ参考にしてください。

お菓子を作るようになったのは、食べてくれる人がいたから

実は私は、基本的に辛党。お菓子を作っても、自分で消費する量がそんなに多くなく、人にあげたいタイプです。

幸いなことに夫は甘党だったので消費に困らず、結婚してからも、「お菓子を作っては人にあげる(食べてもらう)」スタイルです。

ですので、今回の書籍の中の「焼き菓子」は、プレゼントしたいお菓子と言い換えてもよいラインアップになっています。自分が辛党なので、おつまみ系のレシピも2つほど載せてしまいました。

私がお菓子作りを覚えたのは子供の頃。父方の祖母がまるでキッチンに住んでいるような女性で、お料理からお菓子まで幅広くキッチン仕事をこなしていました。

昭和の時代でしたのでインターネットなどはもちろんなく、

  • テレビで流れるお菓子のレシピをメモしたもの
  • 婦人会で習ったもの
  • 井戸端会議で伝え聞いたもの

などのお菓子を、私が遊びに行くたびに、一緒に作らせてくれました。

一番の思い出はヨーグルトのムース。ゼラチンで固めるお菓子は「ゼリー」だと思っていた私にとって、同じ材料を使って混ぜるだけで「ムース」というおしゃれなものに変わったあの瞬間の驚きと喜びは忘れられません。ヨーグルトのムースは、大人になった今でも特別なお菓子の1つです。


そして、一緒に住んでいた母方の祖母は、缶詰のシロップを捨てようとすると「後で飲むから捨てちゃだめ」と怒るほど大の甘党で、私が作るお菓子を毎日何種類でも、大事に食べてくれました。作ったお菓子を消費してくれた人が当時もいたのです。

もちろん当時の私のお菓子のクオリティで、素晴らしかった! という感想を言えるはずもありません。

でも、ニコニコしながら「甘いね甘いね」と(決して「おいしいね」ではないのがポイント!)と私のお菓子を食べてくれた祖母からは、“根拠のない自信”をもらいました

子供の頃に得たこの“根拠のない自信”は、後の私の行動に大きな影響を与えてくれました。人前に自分のレシピを躊躇なく出せる性格にしてくれたことを、感謝しています。

日常の中にある「お菓子作り」をホームステイで教わった

私の中で「お菓子を作ること」の決定的なターニングポイントとなったのが、高校生の時に経験したカナダへのホームステイです。

そこで出会ったカナダ人のお母さんの作るお菓子は、私がやってきたお菓子作りと全く違うものでした。

それまでの私が描いていた「お菓子を作る」のイメージは、

  • 時間にしっかり余裕がある時に、
  • 作りたいものをあらかじめ決めておき、
  • レシピに書いてある通りに、
  • たとえその後は使わないような材料でも、グラム単位でそろえて、
  • 緊張感を持って作るもの。

というものでした。

が、

彼女のお菓子作りは完全に日常の中にありました。


食べたいものを食べたいときに作り、
食べたい味を想像して形にするスタイル。


スコーン1つとっても、焼くたびにレシピが変わります。まるで、ご飯作りのようなお菓子作りを経験させてもらいました。この時からぐっとお菓子への興味が加速し、大学時代にはコーヒーショップで食べたケーキを再現しては、ルームメイトを太らせていたのを思い出します。あのナッツとジンジャーのケーキは甘かったなぁ……。

ブログの中の『とっておきのスコーン』という記事で、レシピと動画もあわせて詳しく書いています。

www.gemomoge.net


☆ ☆ ☆

おうちでお菓子を作るということは、どんな目的であれ、楽しいことであってほしいと、私は思っています。

レシピの写真通りに作れなくても大丈夫! もし失敗が続いたら、そのお菓子は一回休みにして、他のお菓子を作ってもいいんです。

どうぞ皆さまのおうちでのお菓子作りが楽しいものでありますように。

そしてその傍らに、著書『味わいリッチな焼き菓子レシピ』を添えていただければ、こんなにうれしいことはありません。

著者:gemomogeid:gemomoge

gemomoge

3児の母。幼少期に祖母からお菓子作りを教わり、学生時代にカナダ、アメリカに留学。ホームステイ先でスイーツ作りを学ぶ。2016年から、はてなブログでお菓子のレシピを公開。Instagramでは8万7千人のフォロワーを擁する。海外仕込みの本格的な味を再現できるレシピが大好評。

ブログ:さっさっさっと今日のおやつ
Twitter:@gemomogemo
Instagram:@gemomoge
YouTube:gemomoge's kitchen

gemomogeさんの著書『味わいリッチな焼き菓子レシピ』を抽選で10名様にプレゼントします。詳細は以下の応募要項をご覧ください。たくさんのご応募、お待ちしています!

応募要項

応募期間 2021年3月15日(月)~2021年3月21日(日)23:59
賞品・当選者数 『味わいリッチな焼き菓子レシピ』10名様
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編集:はてな編集部