これは「呪い」を解く物語
2011年5月から約10年間にわたって、月間漫画雑誌・ウルトラジャンプで連載された『ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン』。S市杜王町を舞台に、記憶を失った青年・東方定助(ひがしかたじょうすけ)が、自分が何者か知るため、迫り来る「スタンド使い」たちに立ち向かいました。
先の読めないストーリー展開や、より一層複雑なスタンドバトルに魅了された一方で、その難解さに頭を悩ませたはてなブロガーたち。今回はそんな「『ジョジョリオン』の分からなさ」をつづる記事を中心に、感想・考察エントリーを集めました。
- 『ジョジョリオン』はわからないマンガだった
- 『ジョジョリオン』って何の話だったの?
- 荒木先生が『ジョジョリオン』という物語を書きたいという熱意が伝わってくる
- 「呪い」がどのように解かれたのかが重層的であった
- なにがわからんのかはわかった
『ジョジョリオン』はわからないマンガだった
常秀と悪友のような関係に至る過程も、岩人間のギミック、カツアゲロードの場所に宿る不思議な力の設定、フルーツの奪い合いという字面にしても、ストーリーやキャラや設定に至るまで、好きな要素が様々に転がっている。こういった面白い要素を見るたびに、俺はずっとわくわくしてきた。
「『ジョジョリオン』は初めて大筋のわからないジョジョだった」と切り出す worldofbear id:worldofbear さん。過去作と比較して、その理由は「終着点が見通せないために読み手として気持ちが定まらなかった」からだと考えています。その一方で「俺はずっと『ジョジョリオン』が好きだった」とつづり、「『ジョジョリオン』とは、ジョジョになるという祝福と呪いの証明だった」といいます。
『ジョジョリオン』って何の話だったの?
studio-sunlight.hatenablog.com
本作を一気読みして「これ何の話?」と疑問を抱いた ministersunrise id:ministersunrise さん。そのもやもやの要因を「"呪いを解く物語"というテーマ」と「"岩人間”の存在理由」2つの観点から指摘しています。
荒木先生が『ジョジョリオン』という物語を書きたいという熱意が伝わってくる
クワガタ対決中の常敏と常秀のやりとりは、この二人は兄弟なんだなと分かる妙があって、荒木先生はこういう上下関係を含む人間性を描くのクソ上手いよなぁと感心させられる。勝利のためなら些末なり倫理観をあっさりと踏み倒す性格であることもはっきり伝わる。
『ジョジョリオン』は地味な印象を持たれていて外連味がないという けいせいりょく id:keiseiryoku さんは、主軸となるテーマやスタンドバトル、ストーリーのテンポなどさまざまな視点から感想を語っています。
「呪い」がどのように解かれたのかが重層的であった
mgkkk.hatenablog.com
oskdgkmgkkk id:oskdgkmgkkk さんは「呪いを解く物語」として幕を開けた本作で、解かれた「呪い」に着目して考察しています。
なにがわからんのかはわかった
定助は自己のアイデンティティーを人間社会に確立できた。それは人間だからだろう。透龍や岩人間は常に誰かの影を利用することでしか人間社会にアイデンティティーを確立できなかった。透龍としてアイデンティティーを確立できていなかったことが、ジョジョリオンという物語における裏の駆動力だったのだろうか。
一巻から読み直して「なにがわからんのかはわかった」という lastline id:lastline さん。本作で新たに登場した種族である「岩人間」の行動原理、特に特に「透龍」の目的が分からなかったと語っています。
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